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クラスメイト。
「学校では話しかけるな」
そう言ってはみたものの・・・・
アイツらの事だから 休み時間になったら、能天気に「会いに来ちゃった(テヘ)」とかヘラヘラ笑いながら突撃してくるんじゃないか?とか あれこれ心配してたんだけど・・・・・
今、2時間目終わりの休み時間。
アイツらが来る気配は・・・・ない。
『はあ・・・・・』
約束を守ってくれてるんだ・・・。
変なとこで律儀なんだよな。
来たら困るくせに、来ないと寂しい・・・・。
俺、自分勝手・・・・。
『はあ・・・・・』
なんだかモヤモヤして、机に伏せていると
『佐野山くん、大丈夫?』
と、隣の席のクラスメイトに声をかけられた。伏せたまま顔だけ声のした方に向けると・・・
『元気ないけど、大丈夫?』
と、心配してくれる。
このクラスメイト・・・・名前は片桐 圭くんという。
おとなしくて目立たない、1人でいる事が好きな・・・俺と似たタイプのヤツで、席も隣だし、何となく気が合うから、 時々 話すんだ。
『ありがと。大丈夫・・・・・』
と、言った途端 お腹が・・・ぐぎゅるるるるる と
派手に鳴った。
『・・・・・っっ/////』
は、は、恥ずかしい・・・・・/// !!!
今頃になって お腹が空くなんて・・・・!
『お腹 空いてるの?』
片桐くんは 笑い飛ばす事もなく あくまで心配そうに聞いてくれる。
いいヤツ・・・・。
『・・・・・あ、朝ごはん 食べ損ねて・・・///』
こんな事なら、朝のサンドイッチ、受け取っておけばよかった・・・・。
『そうなんだ・・・。あ!じゃあさ・・・』
『・・・・・・・?』
片桐くんは カバンの中から紙袋を取り出すと、『これ、食べて?』
と、メロンパンを1つ、机の上に置いた。
『・・・・・・・・・っ!』(ゴクリ)
『お昼まで まだ時間あるから よかったら。
これじゃ足りないかもしれないけど・・・少しでも食べた方がいいよ。』
と、ご丁寧に水筒の飲みものまでコップに注いでくれる。
『いいのっ !?』
パンを手に、かぶりつこうとした所で、ふと気づいた。
『・・・あ、でも これ・・・・片桐くんのお昼ご飯じゃ・・・・?』
食べたい・・・食べたいけど、人のお昼ご飯に手をつけるのは・・・忍びない。
『あはは。大丈夫。まだ あるから。
食べて食べて。時間なくなっちゃうよ?』
『・・・・・っ!ありがと・・・いただきます!』
なんて、いいヤツ!
パン、美味いし!
『・・・・・・・・うまっ!』
マジで美味い!
なんだ、このパンはっ !!
『うっまーいっ!』
『ふふ。ありがと。』
『・・・・・・・ん?ありがと?』
『それ、うちのパンだから。』
にこにこ笑う片桐くん。
あ。
そういえば
片桐くんちってパン屋さんだっけ。
道理で 美味いハズ。
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