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あれ?

『ちょっと ごめん。入りたいんだけど、 いいかな? 避けてくれる?』 『え?』 見れば、このクラスの生徒らしき男子が 申し訳なさそうな顔で立っていた。 『あ!ご、ごめん・・・・!』 慌てて避けて道を作る。 その男子は教室の中に入ると、律儀にも 振り返って頭を下げてくれた。 そして・・・ 『お前らさ。 そこで イチャついてると邪魔。』 俺たちを 指差し、たしなめるように言う。 『・・・・・・へ?イ、イチャ・・・つく?』 え? え・・・え?そう見えるの? そんな風に見えるの?? え。ヤバくね? これ、ヤバくね? 『あは。ごめんねー?』 『はは。悪い、悪い。』 空気を読まない玲音と咲哉が がっちり抱きついてきて俺の肩に顎を乗せてくる。 抵抗も忘れ、呆然と固まる俺。 『・・・ラブラブだな。』 『あは。ラブラブだよー。』 『ははは。ラブラブだ!』 さらに、ギュー。 ラ、ラブラブ・・・・! ラブラブなの? ラブラブなの?俺たち・・・! そう見えんのーっっ !? ・・・・ガーン。 『見せつけんなよ、くそー。』 悔しがる男子生徒。 『あはは、ごめんねー!』 『ははは。わりぃな!』 『悪いと思ってないだろ!』 『まあね~ ♪ 』 『そうだな ♪ 』 『キーッッ!』 ・・・なんて。 理解不能な会話は続く。 でも、俺はそれどころではない。 イチャイチャ ラブラブ・・・・・ イチャイチャ・・・ ラブラブ・・・・・ 何? 何で? どうして・・・・ 動かない俺に 調子にのった2人は、ヘラヘラ笑いながら 頬っぺたに チュッとキスなんかしてくる。 ・・・そこで、ハッと我にかえった。 『・・・・・ぬわぁぁぁ・・っ ////! な、何して・・・///っ、何してんだよっっ! この・・・バカ!アホ!』 キス・・・・!見られた! 見られちゃったじゃんか! 何してくれてんだ、バカやろう! でも。 焦ってるのは俺だけで・・・・。 『だから、イチャつくなって。』 男子生徒は驚いた様子もなく、至って平静だ。 『だって、みっきーが可愛いんだもん。』 『そうだ。みーが可愛すぎるんだよ。』 え、えー??? ・・・・・なにこれ。 なんなの、これ? 何で みんな 普通なの??? 何で俺だけ焦ってンの??? どうゆう事ーっっ !?

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