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カップケーキ☆2

『みっきー?』 『みー、どうした?』 『あ・・・あの・・・・・・///』 注目を浴びた事で、ますます恥ずかしくなって、じりじりと後退る。 と、どうしよう。 渡したい・・・けど、こんな、 みんなが見てる前で渡す勇気は・・・ 俺には、ない。 『みっきー?』 『みー?』 『あ、あの・・・ごめんっ!なんでもないっ!』 恥ずかしさに耐えきれず、くるりと向きを変え、ダッシュで教室を飛び出す。 廊下を走りながら、逃げてしまった事を 早くも後悔する。 うわーんっっ ! どうしようーっっ!! 逃げちゃったーっ!! 俺のバカ! それでも走り出した足は止まらなくて、階段を 駆け下りて、下駄箱へと向かう。 上履きを脱いだそのタイミングで、玲音と咲哉が追いついてきた。 『みっきー!』 『みー!』 『・・・・・っっ!』 心配そうな顔をした2人が、俺の手を取り両手で そっと包み込む。 『どうしたの?急に。』 『何かあったのか?みー。』 『・・・・・あっ・・・・あ、の・・・俺・・・・っ・・・』 答えたくても、息が切れていて 言葉がでない。すると、2人が「大丈夫?」と、俺の背中を擦り始める。 ちなみに、玲音と咲哉の息はは まったく乱れていない。 なんか、情けない。俺。 ・・・色んな意味で。 俺の息が整うのを待って玲音が、俺の手を引き また校内へと戻っていく。 『え?・・・・れ、玲音・・?』 『ちょっと話そ?』 『行こう、みー。』 そう言って、長く続く廊下の奥へと進んでいく。 時々、生徒が集まるホールを抜け、保健室、図書室を過ぎ、着いたのは 1番奥の部屋。 来たことない部屋だ。 何の部屋か確認しようと上のプレートを見上げたけれど、何も書かれては いなかった。 『・・・・・?』 すると、玲音がポケットから出した鍵でドアを開けて、中へと入っていく。 『えっ !?』 ・・・鍵、持ってんの? なんで、玲音が鍵 持ってんの・・・? 戸惑う俺に、玲音が笑って手招きをする。 『みっきー、入って入って。』 『・・・・・・え、でも・・・』 『いいから。さ、入ろう。』 『・・・・・・。う、うん・・・・。』 咲哉にも 背中を押され、俺は ゆっくりと その部屋に、足を踏み入れた。

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