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カップケーキ☆3
『・・・・・・・・・。』
なんだろう、ここは。
横長の部屋の左半分は、コの字に並んだ机が占めていて、まるで会議室のような感じ。
それに比べて 右半分は、マンガや雑誌の棚があったり、冷蔵庫や電気ポットとかコーヒーとかが置いてあったり と真逆な雰囲気。
なんだろう、この部屋は。
『なあ、ここ・・・・・』
『はい、みっきー。こっち こっち♪』
『ほい、みー。移動 移動♪』
『え・・・・、わっ・・・・。』
ここが何の部屋なのか聞く前に、玲音に引っ張られ、咲哉に背中を押され、連れて行かれたのは、右側の1番奥にある3人掛けのソファーの前。
『はい。座って座って。』
『座って座って。』
『え・・・・・・う、うん・・・。』
とりあえず、作ったカップケーキが潰れないように、カバンをソファーの脇に置いて座る。
座ると、すぐに玲音と咲哉も俺を挟むようにピッタリくっついて座る。
場所は違えど、いつもの光景。
・・・・なんか、落ち着く。
いや、落ち着いてる場合じゃないんだけど。
それにしても、ここは なんなんだろうか。
気になる。
キョロキョロ見回していると、2人が くすくす、と笑う。
『ここはね?
文化祭実行委員の部屋だよ。』
『そうそう。ここで話し合いしたり、ポスター描いたり、色々やってるんだ。』
『文化祭・・・・・。』
ああ、そういえば・・・
実行委員 やってるって言ってたっけ。
なるほど。
ここが、その部屋か・・・。
へー。
『今日は誰も来ないんだよね・・・』
『誰も来ないんだよなー。』
『へ・・・・・・?』
2人の視線が ものすごく突き刺さってくる。
あ・・・そうだ。
話をするために連れて来られたんだった・・・
急に緊張してくる。
『みっきー。』
『みー。』
『なっ、ななななんでしょうっ !?』
か、顔が近い・・・!
しかも、逃がさない!って感じに、ガッチリ 体を押さえつけられて ますます緊張が高まる。
『話して?』
『話せ。』
『な、なななにを・・・かな?』
なんて、トボけてみるけど、「分かってるくせに~。」と、軽く交わされる。
それでも黙っていたら、笑っていた2人の顔が 真面目な顔に変わった。
『みっきー。』
『みー。』
『は・・・・は、はい・・・っ !?』
2人の顔がもっと近くなる。
『『話してくれないと・・・』』
『く、くれないと・・・?』
少し間があって、今度は わざとらしいニコニコな笑顔を見せる2人。
イ、イヤな予感・・・・。
『『イタズラするよ(ぞ)?』』
と、玲音の手が股間を、咲哉の手が乳首を つつーっと撫でる。
『・・・・・・・っ・・/// !!』
イ、イタズラ・・・・・ !?
イタズラされんの?
俺・・・・っ!
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