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カップケーキ☆19

俺の呼び掛けに何も反応しない咲哉。 ズンズン歩いて、浴室へ。 そして、無言のまま、ひょいっと下ろされる。 『さ、さく・・・・』 『・・・・・・・。』 慌てて、咲哉を見るも・・・・ 無表情で見返される。 『・・・・さ、さく・・・・や・・・・・ 』 マ、マ、マ、マズーい・・・・っ! やっぱり怒ってるー!! これは謝らなければ・・・・! 俺は咲哉に正面からしがみついた。 実は・・・・、咲哉の無表情は笑いを堪えるためであって、よく見れば その頬が ぴくぴく痙攣していたのだけど・・・・・。 その事に 俺は まったく気づかなかった。 『咲哉・・っ、ごめん・・・』 『・・・・・・。』 『ごめん!・・・咲哉、俺・・・!』 もう1度、謝ったところで咲哉の腕が背中に回された。 『いいんだ、みー。気にするな。』 『咲哉・・・・・っ!』 顔を上げようとするのを、優しく胸に押し付けられる。 『俺は怒ってないから。な?』 『・・・さ、さくっ・・・、・・・・・!』 咲哉の声が微かに震えている・・・! 咲哉もツラかったんだ・・・! 都合のいいように解釈し、感動した俺は、改めて咲哉にギューっと抱きつく。 って、ホントは ただ単に 笑いがガマン出来なくて震えてただけ、なんだけど。 知らぬが仏、なのだ。 『ははは。よし、風呂に入ろう!』 『うん!』 『ピッカピカに洗ってやるからな♪』 『あ、俺も俺も~♪』 先に浴室に入っていた玲音がニコニコ近づいてくる。 『じ、自分で洗う・・・///!』 『えー。洗ってあげるって~!』 『そうだぞ、みー。隅から隅まで!』 『アホ・・・っ///!』 3人で笑い合う。 単純な俺は、楽しくなって 自分の方が怒っていた事なんて すっかり忘れてしまったのだった。

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