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トイレエッチ☆11
『どうしてくれよう、コイツ。』
玲音が低い声で唸る。
『許せないな、コイツ。』
咲哉が掴んだ手をギリギリと絞める。
『い、痛っ・・・!いたたっ!
ご、ごめんなさいぃーっっ!』
痴漢が悲痛な声をあげる。
かわいそうに・・・女の子と間違えて 俺に触ったばっかりに・・・。
『『どうする?みっきー(みー)?』』
『え?』
・・・・・どうする?って・・・なにが?
つーか、
2人とも顔が怖い・・・・!
『ボッコボコにする?』
『ギッタギタにするか?』
え。
えっと・・・・え?
ボッコボコ?
ギッタギタ?
なんつー、物騒な・・・ !!
怖いのは顔だけじゃなかった!
『ご、ごめんなさい!ごめんなさい!』
痴漢も2人の迫力に慌てだす。
その時・・・・電車が隣の駅に着いた。
ブレーキが かかり、乗客が よろめく。
扉が開くと、一斉に降りていく乗客の波にのまれて、俺たちも電車から押し出されてしまう。
『あー!こらっ !!』
『こらっ!てめーっ!』
玲音と咲哉の怒鳴り声がする。
どうやら、痴漢が逃げ出したようだ。
『わわっ・・・!玲音!咲哉!』
人に押され、俺も玲音と咲哉から離されそうになる。
『みっきー、手!』
『みー!こっち!』
玲音と咲哉が 俺の手を掴んで 引き寄せてくれ、人波を避けるため 柱の陰に身を隠した。
『大丈夫?』
『大丈夫か?』
『う、うん・・・・』
『ごめんね、痴漢・・・』
『逃げられたな、くそ。』
悔しそうに言う2人に・・・さっきの触られていた感触を思い出して、体が ぶるっと震えた。
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