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トイレエッチ☆27
誰にも見つからず個室を出た後、トイレの外に出ても 俺を抱いたまま 堂々と歩く咲哉。
その姿は いっそ清々しいほど だ。
でも俺は そこまでメンタル強くない。
さっきよりは少ないけど、まったく人が居ない訳じゃない。
すれ違うたび、チラチラと見られているような気がして、居たたまれなくなる。
『さ、咲哉・・・下ろして・・・・///』
お願いしてみるけど・・・・
『ん?ダメだ、みー。歩けないだろ?』
『そうだよ、歩けないでしょ?みっきー。』
あっさり却下。
『あ、おんぶ・・おんぶは?』
お姫さま抱っこよりは、ちょっとは マシなはず。
名案じゃん!、と思って 咲哉に言うと・・・
咲哉は、急に真顔になってピタリと立ち止まった。
『みー・・・。』
低い声で名前を呼ばれる。
『え?・・な、なに・・・・・?』
え。なんで怒ってんの?
意味が分からず咲哉を見上げれば、咲哉は苦虫を噛み潰したような顔で続ける。
『おんぶ なんてしてみろ。俺の後ろを歩くヤツが、みーの可愛い尻を見放題って事なんだぞ?分かってんのか?』
『は・・・・・・・ ??』
なに、言ってんの?
今、尻・・・って言った ???
尻・・・見放題 !?
ふざけてるのかと思えば、そんな感じじゃなくて、実に 大真面目な顔の咲哉。
興奮した様子で続ける。
『足、広げて尻の孔 さらけ出して・・・最悪、見られるだろう!後ろのヤツに!』
『は・・・・・・?
な・・・っ/// アホかっ !!見えねーよ////!』
『いーや、見えるヤツには見える!』
『服、着てるんだから 見える訳ないじゃんっっ//// !!アホ!』
『見えなくても想像する!妄想する!
そして、触りたくなるんだ・・・・!可愛い みーの尻に・・・・!・・・おのれぇ!さっきの痴漢めぇ・・・・許さんっっ!』
『・・・・・・・・・』
あー・・・・。まだ怒ってたんだ、それ。
『咲哉!!そのとおり!そのとおりだよ!
可愛い みっきーのお尻を守らなきゃ!
そういう事だから、おんぶはダメ!みっきー!分かった???』
『・・・・・・・・・・・・。』
お前もか・・・、玲音。
アホだ・・・・・・。
この2人は、アホだ。
もう・・・何を言っても無駄・・・な気がする・・・。
何も言わなくなった俺に満足したのか、咲哉が また歩きだす。
もう何も言うまい。
だけど、せめて顔だけは隠そう・・・と、咲哉の胸に顔を押しつけた。
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