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トイレエッチ☆28
結局 抱っこされたまま、ちょうど来ていた 電車に飛び乗った。
電車の中では、人も疎らで 空いていた席に座る事は出来たのだけど・・・
お姫さま抱っこで乗り込んできた俺たちを、興味津々に じろじろと見てくる乗客の視線を ひしひしと感じた俺は、すぐに下を向いて寝たふりを決め込んだ。
そして、電車を降りる頃には 足の震えも だいぶ治まっていて、抱っこしようとする咲哉を断固 拒否して、よろけつつも1人で 大地を踏みしめ・・・やっと、やっと咲哉の家に帰ってきた。
あああ・・・、疲れた・・・・・。
ソファーに座り、ぐったりと身を委ねる。
もう動けない。
動きたくない。
風呂とか、晩ごはん とか、どうでもいい・・・・。眠い。
とにかく眠い。
そんな俺の心を知ってか知らずか、2人は左右から能天気に話しかけてくる。
『今日は 楽しかったね ♪ みっきー。 』
『今日は 楽しかったな ♪ みー。 』
『・・・・・・・・・』
『マッ○も行ったし ♪ 』
『映画も行ったしな ♪ 』
『・・・・・・・・・』
眠くて眠くて、話しかける2人を寝たふりで 無視していると・・・玲音が わざとらしく「コホン」と咳払いをした。
『あと!みっきーが痴漢にあったり。 』
『・・・・・・・・!?』
・・・・・・・ん?
『そうそう。で、トイレでエッ・・・』
『・・・・・・っ!わーっ/////// !!』』
なにを言い出すんだ、コイツらは・・・!
飛び起きて咲哉の口を手で塞ごうと手を上げた・・が、あっさり交わされ逆に手首を掴まれた。
『ふふ。みっきー、起きた ♪ 』
『みー、おはよう ♪ 』
『お前ら・・・・・っっ/////!』
手を振り払って、交互に睨んでも悪びれた様子もなく へらりと笑うだけで・・・
『だって、みっきー寝てたら寂しいんだもん。』
『寂しいんだもん。』
拗ねたように言った後、2人して ギューッと抱きついてきた。
『だもん、言うな。可愛くない・・・』
『あは。みっきーは可愛いよ?』
『ははは。みーは可愛いぞ?』
『・・・・か、可愛くない・・・////』
俺の言葉に、玲音と咲哉は 楽しそうに笑っていつものように頬っぺたに キスを落とす。
いつもの部屋。
いつもの日常。
ああ・・・・・落ち着く。
もう、ここが俺の落ち着ける場所になったんだなぁ・・・と、つくづく実感する。
色々あったけど、初デート 楽しかったな・・・・。
『また、デートしようね。みっきー ♪ 』
『また、デートしような。みー ♪ 』
『・・・・・・・・・ん・・・』
とうとう眠気に負け、
2人の体温を感じながら、ふわふわと心地よい眠りの中に堕ちていく。
『今度は どこでシようか?』
『映画館の中とか どうだ?』
『いいね!』
『だろ!?』
固く握手をする2人に気づく事は もうなく、朝まで 幸せに ぐっすりと眠った俺なのだった。
* * * * * トイレエッチ・おわり * * * * *
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