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文化祭☆4

『はーい!着きましたっ!』 『よーし!着いたぞー!』 『・・・・・・・え?ここって・・・・』 連れてこられたのは、前も連れてこられた 文化祭実行委員の部屋。 『さ、入って入って ♪ 』 『入ろう、みー ♪ 』 『え・・・・?で、でも・・・・』 電気 点いてるし、ざわざわ話し声もするし、まだ みんなが活動してるのは明らか。 なのに、部外者の俺が入っても いいもんなの? と、戸惑う俺の肩を抱いて、2人は にっこり笑って見せると扉を開けた。 『たっだいまぁ~!』 『ただいまーっ!』 『あ、おかえりー。』 『おかえり~。』 『おー、帰ったか。』 中に いた人たちが一斉に振り向く。 そして、2人と一緒に入ってきた俺に、 『いらっしゃい、佐野山くん。』 『いらっしゃ~い。』 『ようこそーっ!』 『待ってたよ~!』 次々とみんなが口々に声をかけてくれる。 『・・・・・・・え。 』 な、なに・・・・? どういう事・・・? みんな、俺の事、知ってんの?? ポカンと立っていると、1人の男子生徒が俺に近づいてきた。 玲音や咲哉より背の高い、すらーっとした落ち着いた感じの人だ。 『3年の上村だ。実行委員長してる。 よろしくな。』 『え・・・あ、ど、どうも・・・!えと、佐野山・・・みっみっ光希です。あ!あの、1年です! よろ、よろしく、です!』 差し出された手を握って、ぴょこんと頭を下げると、 『ははっ!ホントに可愛いなぁ・・・!』 面白そうに笑う、上村先輩。 一見、冷たそうに見えるけど 笑うと目尻が下がって優しそうな顔になって・・・・ そのギャップに ドキッとする。 『え////、いや!そそそそんな///・・・・ぐぇ!』 思わず、上村さんに見とれて ホケーッとしていたら、突然 体が ズンッと 重くなった。 『ちょっと!俺のみっきーに 手ぇ出さないで下さいよっ !?』 『いくら先輩でも これだけは 許しませんからっ !!』 何事か?と思えば、2人が背後から俺に抱きついて上村さんを威嚇し始めた。 『ちょっと・・・お前ら・・・!』 『みっきーもみっきーで、何 赤くなってんの?』 『惚れるなよ !?ダメだぞ !?みー !!』 2人に肩を掴まれて、揺さぶられる。 『ア、アホか・・・・///! 誰が惚れるかっ!アホ玲音!バカ咲哉!』 慌てて、止めると・・・・ 『え。それはそれで傷つくんだけど?』 上村先輩が、悲しそうに俺を見る。 『え?あ///!ご、ごめんなさいっっ!』 『ちょっとーっ!俺のみっきーに・・・』 『そうだ!俺のみーに・・・・』 『だぁーっっ!止めろ、もう/////!』 恥ずかしいっ! みんな、見てるじゃんか! 『ははは。面白いな、お前ら。』 やっぱり楽しそうに笑う上村先輩。 全然、面白くないからっ! てか、この人 わざとやってる・・・・・???

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