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文化祭☆28
『みっきぃぃ・・・・・・・・』
うるうる。
『うっ・・・・・・・・』
か、可愛い・・・!
罠だと思っているクセに・・・普段 あんまり見ない表情に 不覚にも、胸がキュンッと ときめいてしまう。
『みっきぃ・・・・お願い・・・・』
うるうる。
『・・・・・・・っ・・・////』
うう・・・・!
く、くそぉ・・・
くそぉ・・・・・・ !!
『わ、分かったよ・・・もうっ・・ !!』
どうにでもなれ・・・!
ヤケ気味に、チョコバナナに かぶりつく。
噛もうと、口に力を入れた瞬間、
『あ。噛まないで?みっきー ♪ 』
玲音が なぜか俺を止める。
『ふぇ・・・?』
・・・噛まないで?
反射的に ピタッと動きを止めてから、不思議に思って玲音を見上げると・・・
『あ~!それ、いい ♪ ちょっと待って? 』
『・・・・ふぁい?』
今度は、待って?
な、なんだぁ・・・・?
食べさせたいんじゃないの・・・?
そして、なんで俺は 素直に言うことを聞いてしまうんだろう・・・!
( なんか悔しい・・・ )
『みっきー。そのまま、そのまま ♪
こっち見てて?』
『んふゅ・・・・・?』
『うわー!可愛いっっ!』
興奮気味の玲音が、唐突に スマホを俺に向ける────と、カシャッ、カシャッとシャッター音が鳴り響いた。
・・・・・・・え?
突然の事に 唖然として 思わず 口を離す。
けど、それを咎められる事もなく 玲音は 興奮状態だ。
『よっしゃ!可愛いみっきー ゲット!』
『どれどれ?おお!可愛いな!』
な、なに?なんなの?
今・・・写真 撮った?
・・・・・なんで?
謎の行動の意味を 考えていると、今度は咲哉が俺の前に立って、チョコバナナを差し出してきた。
『さあ。次は俺の番だ。みー ♪』
『は・・・・?』
俺の番・・・・・?
どうゆう事・・・・?
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