303 / 700

文化祭☆28

『みっきぃぃ・・・・・・・・』 うるうる。 『うっ・・・・・・・・』 か、可愛い・・・! 罠だと思っているクセに・・・普段 あんまり見ない表情に 不覚にも、胸がキュンッと ときめいてしまう。 『みっきぃ・・・・お願い・・・・』 うるうる。 『・・・・・・・っ・・・////』 うう・・・・! く、くそぉ・・・ くそぉ・・・・・・ !! 『わ、分かったよ・・・もうっ・・ !!』 どうにでもなれ・・・! ヤケ気味に、チョコバナナに かぶりつく。 噛もうと、口に力を入れた瞬間、 『あ。噛まないで?みっきー ♪ 』 玲音が なぜか俺を止める。 『ふぇ・・・?』 ・・・噛まないで? 反射的に ピタッと動きを止めてから、不思議に思って玲音を見上げると・・・ 『あ~!それ、いい ♪ ちょっと待って? 』 『・・・・ふぁい?』 今度は、待って? な、なんだぁ・・・・? 食べさせたいんじゃないの・・・? そして、なんで俺は 素直に言うことを聞いてしまうんだろう・・・! ( なんか悔しい・・・ ) 『みっきー。そのまま、そのまま ♪ こっち見てて?』 『んふゅ・・・・・?』 『うわー!可愛いっっ!』 興奮気味の玲音が、唐突に スマホを俺に向ける────と、カシャッ、カシャッとシャッター音が鳴り響いた。 ・・・・・・・え? 突然の事に 唖然として 思わず 口を離す。 けど、それを咎められる事もなく 玲音は 興奮状態だ。 『よっしゃ!可愛いみっきー ゲット!』 『どれどれ?おお!可愛いな!』 な、なに?なんなの? 今・・・写真 撮った? ・・・・・なんで? 謎の行動の意味を 考えていると、今度は咲哉が俺の前に立って、チョコバナナを差し出してきた。 『さあ。次は俺の番だ。みー ♪』 『は・・・・?』 俺の番・・・・・? どうゆう事・・・・?

ともだちにシェアしよう!