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動物園デート☆10
忘れてた・・・・・・・。
すっかり忘れてた・・・
売店を出て ホッとしたのも束の間
危機は 続いていた。
男3人のペア?ルック。
加えて、派手な色合い・・・。
めっちゃ見られてます!
それは もうジロジロと。
気のせいではない
だけど。
『ゾウの次は ペンギンだって、みっきー ♪ 』
『ペンギンか、楽しみだな、みー ♪ 』
『・・・・・・・・・・・・・・・。』
コイツらの場合、人目が気にならないっていうより・・・むしろ、視線が集まることを 楽しんでいるようにも見えるんだけど。
まぁ。
見られるのを気にするようなら 3枚も同じ
Tシャツなんか買わないか。
注目を一身に集めているのを ひしひしと感じながらも、なんか もう どうでもよくなってきて 周りの視線をシャットアウトして 歩き出した。
そして、憩いの広場を抜け・・・
『あ、花子。』
『お、花子。』
ゾウの花子の檻の前まで戻ってきた。
『・・・・・・・・・・・』
ここは、また水をかけられたら困るので
そそくさと通り過ぎる。
花子が 俺を見つけて、こっちに向かって走り寄ってきた気がするけど・・・
ごめん花子!スルーします!
今度は夏に水着 来てくるから・・・!
ゾウの前を逃げるように離れた後は、
のんびり平和に ペンギンを見て、ふれあいランドで ウサギとモルモットと触れあって
やっと 動物園を楽しむ気持ちが戻ってきた。
『あ。カンガルーだ!』
実は、カンガルーが 大好きな俺。
カンガルーって、目は可愛いくて ちょっと惚けた顔をしてるのに、体はムキムキで。
可愛いのに、カッコいい。
そのギャップが大好きなんだよなー。
わーい。
近くで見よ ♪
ルンルンで柵に近づいたら、柵のそばに何か茶色い物が落ちてるのに気がついた。
『・・・ん?』
・・・・なんだろう?あれ。
・・・猫?犬?
動かないけど 大丈夫かな?
おそるおそる近づいて 手を伸ばすと・・・
それは、
クマのぬいぐるみだった。
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