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クリスマスプレゼント☆5

悩んでいる 男子生徒を気にしつつ、ぐるりと辺りを見回す。 なにか いい物は ないかと。 色々 お店を見て回っても「これだ!」って思う物はなかった。 でも、「お揃い」は いいなって思う。 してみたいって思う。 て、事は・・・俺こそ 携帯ストラップ !? 『・・・・・・・・・・。』 いや、でも なんか違う・・・・・・・ 喜んではくれるだろうけど・・・・ なんか違うんだよなぁ・・・・ うーん。 他に お揃いって何かあるかな・・・? んー・・・・・・ マフラー、手袋、ハンカチ・・・・ 靴下とか? いや、違うな・・・・ うーん。 つい、自分が 何処にいるのかを 何故 ここにいるのかを 忘れて 自分の考えに 深く深くハマっていった時 『よし!決めた!』 男子生徒が叫んだ。 『・・・・・・へ?決めた?』 『うん!決めた!』 男子生徒は、赤いハートのネックレスを 俺に突き出す。 『ごめん!佐野山! お揃いも捨てがたいんだけどさ・・・・ やっぱり、クリスマスはロマンチックに いきたいんだ!』 『いやいや、謝んないでよ! 俺こそ、悩ませて ごめんな・・・!』 『いやいや!謝んないで! すごく いいアイデアだったからさ、 お揃いは 誕生日とか違う機会にとっとく』 『そっか・・・・そうだな』 『うん。じゃあ俺、レジ行ってくる!』 『うん』 嬉しそうに スキップでもしそうなくらい 浮き浮きとレジに走っていく。 『・・・・・・・・・』 ああ・・・・・いいなぁ。 楽しそう、嬉しそう・・・・・ 俺も・・・俺も、頑張らないとっ !!

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