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もう1つのイベント☆2
『あれ?今日はアイツらと一緒じゃないの?』
───と、救世主くんは 俺の周りをきょろきょろと見て不思議そうに聞いてくる。
『あ、うん。アイツらもお正月は家族と過ごすんだって。』
『へー。そうなんだ。・・・・・なんか いつも3人でワンセットだから 佐野山が1人でいると違和感あるな。』
『へ?そ、そう・・・////?』
『なに赤くなってんだよ!』
わははー!とバシバシ背中を叩かれる。
『い、いた・・・っ・・痛いって・・・///』
『照れちゃって、もー!』
『佐野山くん、可愛い~』
彼女さんにも 思いっきり笑われてしまった・・・。
だって・・・////
“ 3人で一緒にいる事が当たり前 ”って
思われてるのが・・・ちょこっと嬉しいとか・・・思っちゃったんだもんって、どんだけだよ、俺・・・///
おみくじを買って、父と母を探すと・・・甘酒の行列に並んでいるのが見えた。
もう少し 大丈夫かな?・・・と、人混みから外れた木の傍で お手洗いに行った彼女さんを一緒に待つ事にした。
因みに・・・おみくじの結果は、俺は「末吉」。
救世主くんと彼女さんは仲良く「大吉」だった。
まあ・・・・まあ、「凶」とか「大凶」じゃなかっただけ いっか。
『佐野山さ。クリスマスは上手くいった?プレゼント買えた?』
『・・・・・う、うん ////・・・って、・・・・・・・・・君・・・いや、あんた・・・・いやいやいや・・・・・・あの・・・
お、おおお、お前・・・・こそ・・・上手く・・・・』
ああ・・・名前・・・!
分かんなくて、なんて呼んでいいか分かんなくて、最終的に「お前」とか言っちゃったよ、
俺・・・・・!
だ、大丈夫かな・・・・?
『ああ。うん。バッチリ!ありがとな!』
にっこり笑う救世主くん。
呼び方も 特に 気にしてないようで ホッとする。
『そっか~、よかった。』
『おー。次のイベントは誕生日なんだよー。』
『うん、そっか~。誕生日かー。・・・・・ん・・・・?・・・たん・・・じょうび・・・?
誕・・・・生・・・日・・・・誕生日・・・・・・・』
・・・・・・・・・あれ?
誕生日・・・・・・?
って・・・・あれ・・・・・・?
『彼女 2月だから またプレゼント気合い入れて探さなきゃ~!』
『誕生・・・日・・・・誕生日・・・・・・』
・・・あれぇ?
誕生日・・・アイツらの・・・誕生日・・・
俺、なんもしてない・・・
っていうか・・・・誕生日、知らない・・・っ !!
えー!どうしよう!どうしよう!
サーッと顔から血の気が引いてゆく。
あ!いや、もしかしたら 2人とも まだなのかも・・・・!なんて甘い考えが頭をよぎるも・・・
『・・あれ?そういえば・・・小早川って誕生日
12月じゃなかったっけ?』
そんなには甘くなくて・・・まさかの追い討ち。
『・・・・・えっ !?12月っっ ??
・・・・いつ !?いつうぅぅうっ !?』
『え?えーと・・・・確か 23?だったかなぁ?
って、え・・・・?佐野山・・・もしかして・・・・知らなかったの?』
『・・・・・・・・・・・・・・し、知らなかった・・・』
12月23日って・・・つい最近じゃん・・・
クリスマス直前じゃん・・・
うわぁ・・・・俺のバカ・・・!
ああ・・・!なんてこった・・・ !!
『さ、咲哉は・・・・・咲哉の誕生日は・・・・・?』
『え?邑上・・・?え、えーと・・・・邑上は・・・』
『10月だよー。友達が騒いでたから 覚えてるんだ~。』
と、戻ってきた彼女さんが さらっと答える。
『じゅ・・・10月・・・・・』
ショックでへなへなと へたりこむ俺。
終わってる・・・・・・
2人とも終わってるぅぅ・・・・・
なんてこったぁあぁあぁぁーっ!!
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