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もう1つのイベント☆3

と、とにかく・・・・! 行かなきゃ・・・・・・! 会わなきゃ・・・・・・! 謝んなきゃ・・・・っ! 2人に・・・! 玲音と咲哉に・・・! 『お、俺・・・・っ!行ってくる!』 スクッと立ち上がり、走り出そうとする俺を 救世主くんが慌てて止めにかかる。 『・・・・・え?ど、どこに・・・・?』 『アイツらのとこ・・・・っ!』 『・・・・・え?ちょ・・・おい!佐野山!』 『佐野山くん・・・?』 『行ってくる!』 救世主くんを振り払い、走り出す。 『さ、佐野山ぁ──っ !?』 『佐野山くん・・・・・っ !?』 『・・・え !?光希?』 『・・んん?光希?』 俺の名前を呼ぶ2人の声に 父と母も 気づいて 甘酒を手に、こちらに向かってくる。 『ちょっと・・あ、熱っ!どうしたの?』 『あちちっ!どうした?光希・・・!』 慌てて歩くと紙コップの中で揺れる甘酒。 ・・・・相当 熱いらしい。 けど、構ってられない。 ─── 俺は・・・・俺は・・・! 行かなきゃならないんだぁ・・・! 『え?光希、どこ行くの !?』 『ど、どこに行くんだ?光希!』 『う・・・・!うぇぇぇん! ちょっと・・・・ちょっと、そこまでーっっ !!』 『よし!佐野山~!ファイト~!』 『佐野山くーん!頑張って~!』 もう、止まらないと思ったらしい 救世主くんと彼女さんが エールを送ってくれる。 『光希・・・!え?が、頑張って・・・?』 『光希~!よく分からんが行け~!』 両親も 訳も分からないまま、手を振ってくれた。 悪いな・・・と思いながらも、両親と友達を置き去りにして、ダッシュで境内を抜け、長く続く階段を ひたすらに駆け下りたのだった。 「玲音と咲哉に会いたい」 ただ、それだけしか頭になかった。

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