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もう1つのイベント☆21
時刻は午後4時。
3人仲良く 寝てたのは ほんの10分くらい。
思ったほど時間が経ってなくて ホッと 一安心。
でも、もう帰らないと。
・・・・寂しいけど。
でも・・・会えてよかった。
『じゃあ・・俺、帰る。』
『・・・・うん。寂しいけど仕方ないね。』
『でも・・今日、会えて嬉しかったぞ。』
『・・・・・!う、うん・・うん。俺も・・・///』
2人とも、俺と おんなじなんだ・・・・!
って思うと嬉しくて、ほんの少し気持ちが明るくなった。
1階に下りて、リビングに顔を出す。
『あのぉ・・・お邪魔しました。』
ゴージャスなソファーで 優雅にワインを飲みながら 寛いでいるお父さんたちに ご挨拶。
『え~?帰っちゃうの~?』
『ええ?もう、帰るのか?』
『は、はい・・・・・・』
『え~!泊まってけばいいのに~』
『そうだよ!もっと話そうよ~!』
『え・・・えと・・・それは・・・・・』
うわー。
魅力的なお誘いだけど・・・・。
どう断ろうか、と 困っていると
『あはは。大丈夫だよ、みっきー。』
『酔ってるから無視して大丈夫だ。』
玲音と咲哉が 俺の手を引く。
『俺たち、酔ってないよ~?』
『そうだぞ!酔ってないぞ!』
どう見ても酔ってる お父さんたちも 玄関まで見送りに来てくれて。
くつを履いてから、4人にもう1度 改めて 頭を下げた。
『あの、ありがとうございました。
突然 おしかけてきて ごめんなさい。
今度はゆっくりお話ししに来ます。』
『『・・・・・・・・・・』』
『『・・・・・・・・・・』』
シーン。
『・・・・・・・・・・・?』
・・・あれ?
反応が・・・ないんですけど・・・
あ、あれ?
俺、なんか変な事 言ったっけ・・・?
不安になって 顔を上げた途端、
「かわいー!」の四重奏。
そして、ガバッと抱きしめられた。
玲音と咲哉に・・・・・
じゃなくて ──お父さんたちに。
『『かわいー!』』
『へ・・・・っ//// !?』
『『かわいー!チューしちゃうっ!』』
『・・・・ぇぇえっっ///// !?』
左右から 熱烈なキスを頬に受け、固まる俺。
『あーっっ !!ちょっとっ、こらっ!』
『何やってんだ !!この酔っぱらい!』
すぐに玲音と咲哉が 引き剥がしにくるけど 2人とも・・・なんというか、ものすごく 力が強い。
『だって 可愛いんだもん!』
『お前らにゃ 勿体ないっ!』
『当たり前でしょ !?
俺たちの!みっきーなんだから!』
『そうだ!可愛いに決まってる!
俺たちの!みーなんだからな!』
『・・・・・・・・・・・・//////』
やたら「俺たちの」を強調する2人。
そんな2人に 余裕の笑みを浮かべながら
お父さんたちは もう1度 俺にキスを落とした。
『『あ───────っっ !!』』
2人分の叫び声と、2人分の高笑い。
固まる俺。
この攻防は しばらくの間 続いた・・・・・
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