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もう1つのイベント☆39

ダダダダダダッッ! ボフンッ! 階段を駆け上がり、ベッドにダイブして、 枕に顔を埋めて、叫ぶ。 『うにゃ─────っ///// !!』 ジタバタ、ジタバタ。 うわー!恥ずかしいっ////// !! もーっ!恥ずかしいっっ//// !! どうしよう!恥ずかしいーっっ///// !! 可愛くなった、だって! 『うに──────っっ/////』 ジタバタ。 可愛く・・・・可愛く・・・・かぁ ホントに そうだったら、嬉しいな・・・ 『・・・・・・うへへ・・・』 顔がニヤけるのを止められない。 なんだか嬉しくて、胸が くすぐったくって 枕を抱きしめて 足をバタバタ。 ああ・・・・・なんだか2人に会いたい・・・ 玲音と咲哉に・・・・会いたい。 昨日 会ったばかりだけど 電話もしたけど・・・会いたい。 ・・・・・・電話・・・・電話か・・・ 電話・・・してみようかな・・・・ 電話して声だけでも・・・・ 電話して・・・・ 電話・・・・・・ 電話・・・・・・? 『っ、────/////// !!』 いや!いやいや! 電話は、ダメだっっ! まだ昨日の記憶が生々しい・・・・/// スマホに映った2人の霰もない姿。 自分のしでかした恥ずかしすぎる行為。 しっかりハッキリ覚えてる。 しっかり、ハッキリ・・・・鮮明に。 『───────////// !!』 バ、バカ・・・・ッッ///// !! 俺のバカッ! しっかり、ハッキリ思い出しちゃったじゃんか───っっ//// !! ジタバタ暴れてまわっていると 『光希ぃ~?ドタバタ音がするけど 何かあったの~?』 下から母さんの声と、階段を上がってくる足音が聞こえてくる。 『はっ!』 慌てて、ドアへと走って 顔だけ出す。 『な、なんでもないよっ・・・!』 『そう?ならいいけど・・・・。』 階段の途中に立つ母さんを見れば、よそ行きの服で (いつもは着ないスカートなんか履いて)、なんだか おめかししていた。 『・・・・・・出かけるの?』 聞くと、 『ええ!初売り、バーゲン、福袋をゲットしに! ・・・光希は どうする?一緒に行く? お昼は好きなもの食べていいわよ !?』 力こぶを作り、やる気満々の母さん。 普段の俺なら お昼ご飯につられて 即、行く!って言うところ だけど・・・・・・・ 『・・・・・・・・・あー、・・・・いや。 いいや。俺、家にいる。』 さっき、ちょっとジタバタしただけなのに、やっぱり なんとなく体がダルくて、今日は出かけるより家で じっとしていたい気分・・・だ。 『え!大丈夫か?光希!?』 『え?大丈夫?どこか悪いの?』 父さんが 母さんの後ろでワタワタ 慌て出す。 母さんは 素早く仕事モードの顔になって おでこに手を当てたり、脈を計ったりし始める。 『熱はないわね・・・・』 『うん。ちょっとダルいだけ。 寝てたら治るから、大丈夫。』 『でも・・・母さん、家にいようか?』 『え?大丈夫!大したことないって。 せっかくなんだから父さんと2人きりのデート楽しんで来て。ね?』 『・・・・・・・でもぉ・・・』 『光希をおいては・・・・・』 『大丈夫、大丈夫!行ってらっしゃい ♪ 』 渋る父さんと母さんに 心配かけないよう 明るく言って手を振る。 ・・・・・けど、心配性の2人はなかなか納得しない。 『光希、薬は?飲むか?』 『光希、お昼はどうする? 母さん、お粥 作っとこうか?』 2人とも 心配して まったく動こうとしない。 『大丈夫。薬は ツラかったら自分で飲むし。 お昼もおせちとか適当に食べるから。』 『・・・うーん・・・・・』 『・・・そう・・・・・?』 それでも、顔を見合わせ 動かない2人に もう1度 笑って「行ってらっしゃい」をして、思いきって部屋に入ってドアを閉めてみた。 すると、しばらく悩んだ後、ようやく決心がついたらしく 『分かった・・・。でも何かあったら電話してよ?すぐ帰ってくるから。いい?』 『そうだぞ?光希、いいな?電話するんだぞ?』 何度も何度も念を押して、2人は 出かけていった。 悪いことしちゃった・・・・・ ドアにもたれ、天井を見上げて タメ息をつく。 ホントは 出かけられないほど 体調が悪い訳じゃなかった。けど、それでも 行かなかったのは・・・もし、今日 無理して 熱が出たりしたら 明後日 玲音と咲哉に会えなくなる、なんて 自分勝手な思いから・・・だったから。 ごめんね・・・・父さん、母さん。 ドアから離れ、 ベッドにゴロンと横たわる。 ・・・・・・・寝よ。 目を閉じると、あっという間に 深い眠りの中へと堕ちていった。

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