413 / 700

みっきー風邪をひく☆4

『えーと・・・君たちはいつも 光希と こんな感じなのかい?』 父さんが 俺に ペッタリくっついている 玲音と咲哉に聞いてくる。 ─── ドキッ! き、きたーっっ! ほらみろ! やっぱり変に思われてんじゃん! 『あ・・・・・のっ、・・・ぶっ!』 また起き上がろうとして、2人に押さえつけられる。 『はい~!いつも こうです ♪ 』 『俺たち、仲良し なんで~ ♪ 』 焦る俺とは違って 玲音と咲哉は まったく怯む事もなく、むしろ清々しく 堂々と言ってのける。 『そ、そうか・・・・・へぇ・・・なるほど・・・。 で、1日は光希が会いに行ったんだよ、ね?』 ─── ドキーッ! き、きたっっ!また、きたっ! 確信を・・・確信をーっっ! 『あ、あの・・・父さ・・、・・・・ぶっ!』 またまた起き上がろうとして 2人に押さえつけられる。 『そうです~!』 『ですです~!』 『・・・・・・・・は?』 ちょっ・・・・!この・・・バカッ・・・ !! いつも 変に 勘がいいクセに なんで 分かんないんだよ! 空気を読め!空気を・・・! 『そ、・・・・・・・・・・そ・・・う・・・・か・・・・ へぇ・・・・・ほほぉ・・・・・ふぅーん・・・・・・・』 ぜんまい仕掛けの人形みたいに ぎこちなくなった父さんが 頭をガリガリ 掻きはじめる。 『じゃ、じゃあ・・・  ・・光希が好きな・・・人って・・・・いうのは・・・・・・  君たちの・・・・どっちか・・・・て事・・・・・なのかい?』 ──── ド、ドキーッ !!!! あぁぁぁぁぁ!! もう・・・・ダメ・・・ ダメだ・・・・・っ !! 『と、父さ・・・・・・』 もはや 起き上がる気力もない。 どうしよう・・・・・ どうやって誤魔化そう・・・! どうしよう・・・どうすれば・・・・! あぁぁぁ! ダメだ! なんも浮かばーんっっっ !! 絶体絶命、そう思った その時。 『『・・・・・違います。』』 聞こえてきたのは、きっぱり否定する2人の声。 ・・・・・・・・・え? 『え?ち、違うのかい?』 俺も 父さんも (違った意味で) 固まり 2人が何を言うのか・・・固唾を飲んで見守る。 『はい。違います。だって・・・・ 俺たちの どちらか1人 !!なんて・・・』 ・・・・・・・・・・ん? 『そうです。違います。 どちらか1人 !!なんて そんな事・・・』 ・・・・・・・・・・んん? やたらと「どちらか1人」を 強調する2人。 なんだ・・・・? なんか・・・・・変。 なんか・・・・・怪しくない? すると、2人は拳を握りしめ、スッと立ちあがった。 『『みっきー(みー)が 好きなのは・・・!  俺たち2人とも・・・『わ─────っっ!』 慌てて飛び起きると2人の背中のシャツを グイーッと引っ張る。 やっぱり! 何を言う気だ!バカ野郎! 『え?なに?なんて言ったんだい?』 幸い、父さんに 最後の 言葉は聞こえなかったらしい。 やれやれ・・・と、安心したのも束の間。 また2人が喋りだす。 『『だから、  みっきー(みー)は・・・・・『わ──!玲音!咲哉!』 この・・大バカ野郎どもめ! まずは コイツらを 何とかしないと・・・! でも、どうやって? 頭をフル回転させ必死に考える。 ───と、そこへ 『あなた、そろそろ出る時間よ~』 ものすごく グッドな タイミングで 母さんが 顔を覗かせた。 『ん?もう そんな時間か。』 『『あ、ホントだ~』』 みんなの意識が母さんに向いて・・・・ 俺は ホッと息を吐き出した。

ともだちにシェアしよう!