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みっきー風邪をひく☆5
『じゃあ、光希。父さん、行くから』
『・・・・・・う、うん・・・』
『ゆっくり寝て、しっかり治すんだぞ?』
『・・・・・・うん・・・・』
もう1回、頭を撫でて 名残惜しそうに 父さんが部屋を出ていく。
ああ・・・・よかった
なんとか乗りきった・・・
─── と、安心したのも束の間、
『じゃあ、俺たち お父さんを見送ってくるね~!』
『ちゃんと寝てろよ?起きたら お仕置きだからな?』
『・・・・・・え?・・・え !? ちょっ・・・・!』
止める間もなく、玲音と咲哉も出て行ってしまい、俺は ひとり残された。
『えぇ・・・っ !?』
ア、アイツら・・・・・!
どうしよう・・・さっきの流れで
父さんに 変な事、言わないといいけど・・・
だ、大丈夫かな?
大丈夫・・・だよな?
うわわ・・・なんか心配になってきた・・・!
こっそり見に行ってみよっか?
こっそり バレないように見に行・・・・
・・・・・・けるか?俺。
・・・・・・・・・・・・。
・・・いや・・・・・無理。やめとこ・・・。
多分・・・ていうか、絶対 バレる。
起きたら お仕置き とか言ってたし・・・
お仕置きっていったら、多分・・・
・・・・・・・・・・・。
・・・・うん。やめよ。
『はぁ・・・・・・』
なんか・・・すんごい疲れた・・・
ダルい・・・・眠い・・・・
でもこれ、風邪が悪化したっていうより
さっきの父さんとのやり取りのせいな気がする・・・
肉体的にも精神的にも ものすごいダメージ。
『・・・う~ん・・・・ダメだ・・・・』
とにかく、猛烈にダルくて 目を閉じれば、すぐに 強烈な眠気が襲ってくる。
眠い・・・・眠い・・・
眠いけど
でも、アイツらには聞きたい事が・・・
なんで ウチに いたのか、とか
いつ来たのか、とか
何しに来たのか、とか
いつまで いるのか・・・・とか
俺が・・・今、寝てしまったら
次に目が覚めた時 まだ いてくれる・・・のかな、とか・・・・
聞きたい・・のに・・・
俺は 猛烈で強烈な眠気に勝つ事が出来ず
2人が戻ってくる前に 眠ってしまった。
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