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バレンタイン☆10
散歩・・・・と いっても
さすがに 外には出られない。
(セキュリティが入ってるから 夜は
勝手に出たら 大変なんだって)
結局、家の中・・・廊下を行ったり来たり。
うろうろするのにも飽きて、
廊下の突き当たりにある窓から 外を覗くと・・・
『あ・・・・玲音の家・・・』
そうか・・・・ここから見えるんだ・・・
長いこと ここに来てるけど
こんな風に外をみるのは初めてで
なんだか新鮮・・・
・・・・・・・・ん?
なんだろ・・・・?
なんか・・・向こうの家の・・窓で なんか
動いてる・・・・?
動いて・・・・・・んん?手?
手 振ってる?
え・・・・・・・・・誰?
よーく、よーく目を凝らして見てみると
それは・・・・・・
『あれ・・・?玲音の・・・お父さん・・・?』
わー!玲音のお父さんだっ!
嬉しくなって 両手を大きく左右に振る。
───と、玲音のお父さんが 「下に降りて」と、身ぶり手振りで伝えてきた。
すっかり嬉しくなった俺は 深く考えずに両手で 丸を作って、急いで階段を下りた。
けれど・・・1階に下りた時に はた と 気がついた。
あれ?
1階に下りて・・・・どうすんだ?
玲音のお父さん、向こうの家にいるのに・・・・
『しまった・・・!俺の早とちり・・・・』
てっきり「下に降りて」だと思ったけど
もしかしたら 全然 違ったのかも・・・
うわわわ・・・///
どうしよう・・・!
・・・もう1回戻って 確認しなきゃ!
階段を上がろうとした、その時
『『みっきー(みー)くん ♪ 』』
後ろから声をかけられて、
『わ─────っっ !!』
ビックリして 大声を上げてしまった。
『あはは。ごめんね、ビックリした?』
『ははは。驚かせて すまない ♪ 』
『・・・・・・っ・・・・・、あ・・・・・・・』
聞き覚えのある声に 振り向くと そこに立っていたのは、玲音のお父さんと・・・咲哉のお父さん。
バクバクする心臓を押さえながら、
『こ、こんばんは・・・!』
ペコリと頭を下げれば 少し間があって
2人のお父さんズが 「かわいー!」の雄叫びと共に抱きついてきた。
『─────────っっ//// !!
あ、あの・・・っ、あの・・・・・///// !!』
離れようともがいても びくともしない体。
ていうか、なんで こんなに アイツらと行動がそっくりなんだ・・・・・////!
あ・・・、親子だからかっ!
じゃなくて────/////
どうしたらいいの?
この状況・・・・!
誰か 助けて─────っっ !!
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