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バレンタイン☆12

あれから、お父さんたちと たくさん話して 寝室に戻ってきた時も、2人は ぐーすか寝ていた。 なのに・・・・朝、目が覚めると・・・ 玲音と咲哉の姿は なかった。 『・・・・・・・・・・』 まあ、朝は・・・俺が寝てる間に 朝ごはん作ってたりするから いない事は よくあるし・・・ と、寝室を出て 他の部屋も見たけど 2人はいない。 って事は・・・・下(1階)か。 部屋着(今日は 白いうさぎ )から、普段着に着替え、顔を洗ってから 1階に降りる。 1階は、リビングと その横のダイニングしか入った事がない。 とりあえず、お父さんたちと話したリビングを覗く・・・けど、2人の姿は ない。 続いてはダイニング・・・・も、誰もいない。 ついでに・・・と、キッチンも覗いたら 仕込みをしている2人のお手伝いさんが 俺を見て、にこやかに「おはようございます」と挨拶してくれて・・・・でも、焦りまくってしまった俺は・・・ろくに挨拶も出来ないまま 慌てて そこから逃げ出した。 『あー、焦った!でも・・どうしよ・・・』 2人は どこに行ったんだ・・・・? 廊下には、扉は いっぱいあるけど・・・ 勝手に開けちゃダメだよな。 あと、見られるとこって いったら・・・ 庭・・・・・・・外か・・・? 一縷の望みを抱いて ダイニングの窓から 外も見てみる。 『あ・・・・・玲音の家・・・』 なるほど・・・・・そっか そっか。 ここ、夜中に見た窓のちょうど真下なんだ・・・・ 玲音のお父さんが手を振ってた窓が 正面に見える。 『・・・・・あれ?』 その窓に また誰かいる・・・・? 『・・・ん?』 手? 手、振ってる・・・・・? 『んん?』 しかも・・・・2人? ・・・・2人? もしかして・・・・・ よく、よーく目を凝らして見ると・・・ 『・・・あ、やっぱり!玲音・・・と咲哉だ』 2人が 嬉しそうに ぴょんぴょん飛びはねながら 手を振っていた。 『あっちに いたんだ・・・・・』 ホッと息を吐いて、手を振り返す。 すると、2人が「そこにいて」と身ぶり手振りで伝えてくる。 なんか・・・似たような事があったな・・・ さすが、親子。 昨夜と同じように、両手で丸を作って それに答えると、2人は 窓から姿を消した。

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