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バレンタイン☆14
扉の向こうにあったのは・・・・下への階段。
『え・・・・、これって・・・地下室?』
聞くと、2人は首を横に振る。
『んー、地下室っていうより』
『うん、地下通路・・・だな ♪ 』
『え。・・・ち、地下通路?』
なんで そんなモノが・・・・!
すごい!
カッコいい!!
『そう。秘密の近道なんだ~ ♪ 』
『ここ通ると近いし楽だしな ♪ 』
『へ、へぇ・・・・・!』
すごい・・・・!
地下室じゃなくて、地下通路・・・・!
こんなモノを 自分ちに作っちゃう、って
発想が すごい!
『じゃあ、行こうか ♪ 』
『足下 気をつけてな ♪』
『うん・・・!』
2人に手を取られ、薄暗い階段を ワクワクしながら降りていくと・・・思ってたより 広い通路に出た。
真っ直ぐ伸びた通路の先が、玲音の家!
考えただけで 興奮してしまう。
『わ、すごい!すごーい!』
『ふふ~、すごいでしょ?』
『ははは!すごいだろー?』
なんで こんなモノがあるのか・・・
歩きながら聞いてみたら
その昔、
お父さんたちが会社を立て直した頃、
テレビの取材を受けた事がきっかけで
たくさんの人に注目されて、
私生活まで覗かれそうになったらしく・・・
その当時、すでに 付き合ってた2人は
「男同士で つきあってる事がバレたらマズい!」ってコトで、改築工事を装って、
互いの家を行来するための 通路を作った・・・
って事らしい。
通路の奥まできて、同じように階段を上がると出てきたのは、これまた同じような書斎。
窓から外を見ると、さっきいた咲哉の家の書斎が正面に見えた。
おお。すごい。
ホントに あっという間に 移動できちゃった。
だから、お父さんたちも 玲音と咲哉も
突然 現れたんだぁ。
なるほど、納得。
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