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バレンタイン☆35
『え~、どうしてもダメ?』
『どうしてもダメなのか?』
なかなか引き下がらない2人、
でも、こればっかりは いくら頼まれても・・・
『ダ、ダメ・・・ッ///自分の・・・///、
なんて・・・無理っ!絶対 無理っ!!』
心を鬼にして、断固拒否する。
『そっかぁ・・無理かぁ・・』
『自分のは・・無理かぁ・・』
『・・・・・・ごめんなさい!』
『うーん。じゃあさ、みっきー?』
『自分のじゃなきゃいいんだよな?』
『・・・・・・・・へ?』
下げていた頭を上げると、そこには
なぜかズボンを脱ごうとしている2人の姿が・・・・・
『・・・え?な、なにしてんの?』
『もー、みっきーてば~!』
『朝から大胆だなぁ、みー』
『・・・・・・・・・・・は?』
『自分のはイヤなんでしょ?』
『ってコトは俺たちのなら・・』
『・・・・・・・・・・・はぁ!?』
なんで、そうなるっっ!!
いそいそと パンツをずり下げ、近づいてくる2人。逃げようにも身体中 筋肉痛な俺は まともに動けない。
『いや・・・!違う・・///!そうじゃなくて・・!』
『まあまあ~』
『遠慮せず~』
してないっっ、つーの!!
2人の足がベッドに上がって、
もうダメだ・・・!!と、諦めかけた時
ぎゅるりゅりゅりゅ~!
ぎゅるぎゅるぎゅるるる~!
と、またしても お腹の虫が 派手に鳴った。
2人の動きが ぴたり、と 止まる。
『・・・・・・あ・・・/////』
『あはは。すっごい音~』
『・・先ずは朝メシだな!』
『・・・・っ・・・////』
2人がベッドから足を下ろして、パンツを履く。そして、パンケーキの上の チ○コ型チョコレートを そっと 恭しく手に乗せた。
『みっきー、食べててね~?』
『飲みもの淹れてくるからな』
『・・・へ?・・・あ、うん。いただきます!』
た、助かった・・・・!
ナイス!お腹の虫!
2人の気が変わらないうちに 急いで ナイフとフォークを取る。
パンケーキをひと口 頬張ると、ふわふわの食感とほんのりした甘さが口の中に広がる。
『・・・美味しい・・・・・っ!!
美味しい!
美味しい!
箸・・じゃなくてフォークが止まらない・・!
夢中で 食べ進め、半分 食べたところで
2人が戻ってきた。
『お待たせ~。はい、どーぞ ♪ 』
『ホットチョコレートだぞ~ ♪ 』
目の前に差し出されたマグカップ。
ホット・・・・チョコレート・・・
チョコレート・・・
『これ・・・まさか・・・・』
『うん。あのチョコレートだよ~!』
『無理っていうから溶かしてみた!』
『・・・・・・・・・・・・・・』
な、なるほど・・・・
溶かしたのか・・・・
それほど 俺に食べて(飲んで?)
欲しいってことか・・・・
おずおずと マグカップを受けとる。
うーん・・・・
やっぱり アレが入ってるって
思うと ちょっと・・・複雑だけど・・・・
ここまでしてくれたのに 断るのは・・・
さすがに悪いな・・・・
『いただきます・・・・』
熱いから慎重に ふうふうして
2人に見守られながら 口に含む。
『・・・・・・・・美味しい』
うん。・・・・普通に美味しい。
やっぱり・・・ちょっとだけ 複雑だけど。
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