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進級☆10

***** 今回も俺を救ってくれた救世主くんこと 本多くんは・・・あの後すぐ 彼女さんに呼び出されて 教室を飛び出していった。 玲音と咲哉は ゲンキンなもので “本多くんに彼女がいる”って分かった途端、あれだけ落ち込んでたのがウソのように上機嫌になって、今も 廊下を歩きながら スキップなんかしちゃったりして・・・ やっぱり笑える。 単純なヤツらだなー けど・・・ 落ち込んでショボくれてるより、 こっちの方が玲音と咲哉らしくて 好・・・・き・・・・、・・・・・っ//// なん・・て・・//// 絶対 言わない・・・・っ///! (今のテンションの2人に言ったら ナニされるか分かんないし・・・///) ☆ ☆ ☆ 昇降口で靴に履き替えて、外に出た。 風は少し冷たいけど、天気はいいし 桜はキレイだし、気持ちいい。 今日は金曜日で、母さんは夜勤。 だから、いつものように玲音の家に お泊まりするんだけど・・・ お迎えの車に乗るより、歩きたい気分。 『あー、いい風・・気持ちいいね ♪ 』 『だな。今日は歩いて帰ろうか ♪ 』 『・・・っ!・・・うん!』 すごーいっ! 同じコト、考えてた・・・! こんな なんでもない小さなコトが同じ、ってなんだか無性に嬉しくて、気がついたら つい2人の手を キュッと握ってしまっていた。 『・・・・・・みっきー』 『・・・・・・・・みぃー』 2人がピタッと立ち止まる。 『・・・・・・・・・ん?』 周りをキョロキョロ見回して、何かを確認してから 2人が 勢いよく 抱きついてきた。 『ぐぇ・・・っ!!』 『『かーわーいーいーっ!』』 『やっぱりみっきーは!』 『俺たちのモノだーっ!』 『うぎぃ・・・っ!』 く、苦しい・・・っ! なんて迂闊なコトを・・・俺のバカ・・ッ! 学習しない自分を 呪ってしまう俺なのだった・・・

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