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黒髪の部屋
『お、お邪魔します・・・・』
礼儀として、きちんと挨拶をして、
クツを揃える。
・・・すると、
『・・・・っ!あーっ!!可愛いっ!』
『くそぉ。この可愛さ、破壊的だな』
茶髪と黒髪が、前後から抱きついてきた。
『や、やめ・・・っ!離せっっ!』
急に、なんのスイッチが入ったんだよ?
暴れても暴れても・・・・ちくしょー!
マジで、びくともしない。悔しい!
『お。そうだった。部屋に行こう♪』
『部屋に行ったら、ケーキとか
ジュースとか いっぱい あるからね?』
『・・・・・・・ケーキ・・・・!』
そ・・・そんなんで 釣られるか。
ここまで来て すぐ帰るのも・・・ほれ、アレだし。食べさせてくれるつーんなら、まぁ
食べてやってもいいかな、って思っただけだからな。
お金持ちのケーキって、どんなだろ・・・。
ちょっとだけワクワクしながら、黒髪の後ろをついていく。
『どうぞ。』
『・・・・・わぁ・・・・』
すっげー、広い。
テレビもでかいし・・・うちの3倍くらいありそう。
何インチだ?映画館か?このやろう。
『座ってて。ケーキ取ってくる。』
・・・・勧められたソファーも、高そうだ。
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