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みっきーの誕生日☆16
あれから2人が寝室に戻ってくる事はなく
(つまり からかわれた訳ではなく)
ホントに何もないまんま 朝ごはんを食べて
車に乗せられた。
山奥から 町の方へ移動すること30分。
着いたのは・・・・さっきまでいた別荘に
よく似た感じのログハウスだった。
2人に促され 近づいていくと
入り口に コーヒーの樽が置いてあって、
「営業中」のボードも ぶら下がっていた。
コーヒーの樽に営業中・・・
って事は・・・ここは、喫茶店かな?
いいな~
なんかカッコいいな~
『みっきー、行こ ♪ 』
『行くぞ~、みー ♪ 』
『あ・・・、うん!』
扉を開けて中に入ると、
カウンターの奥から 口髭&アゴ髭を たくわえた人の良さそうな おじさんが出てきた。
『おお、玲音、咲哉!いらっしゃい!』
『おじさん、久しぶり~ ♪ 』
『久しぶり、隆太郎さん ♪ 』
玲音がおじさんに抱きつき
咲哉は玲音の後ろから 握手を交わす。
『・・・・・・』
え・・えーと・・・
俺も挨拶した方がいい・・よな・・?
でも・・タイミングが・・・
難しいな・・どうしよう・・・
なかなか声がかけられなくてポケッと立ってると、その隆太郎さんっておじさんと バッチリ目が合った。
・・あ。
よし!今がチャンスッ!
『あ・・・あ、あの・・・俺・・・』
と、まずは名前を名乗ろうとした、
その時・・・
『あっ!等身大チョコの子!』
隆太郎さんは 俺を指差し叫んだ。
『・・・・・・・・え、・・え?』
等身大チョコ?
って・・・・
って・・・・
って・・・・
────って!!!
バ、バレンタイン・・の
(例のあの)チョコの事ぉっっ////!?
『え・・・え・・・?えぇっ////!?
な、な、なんで・・・・知って・・・!なんで!?
なんで 知ってるんですかぁぁっっ!』
慌てふためく俺。
───を見て 笑う玲音と咲哉・・・・
と、隆太郎さん。
『な、なに笑ってんだよっ///!!』
腹が立って、玲音と咲哉に掴みかかると
2人は ヘラヘラ笑いながら
『あの、みっきーの等身大チョコは~』
『隆太郎さんに手伝ってもらったんだ』
悪びれもせず、あっさり 認めやがった。
『はい!おじさん、手伝いましたっ!!』
隆太郎さんも 楽しそうに
ビシッと手を上げる。
『・・・・・・・・・・・・』
───似てる・・
この おじさん、
玲音と咲哉と・・・・・・
めっちゃ、似てるっっ!
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