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みっきーの誕生日☆26
『・・・・・・・・・?』
あれ?
なんか変だったかな?
“おいしい”って、
俺なりに ちゃんと、詳しく
伝えたつもりだったんだけどな・・・
『えーと・・・あの・・・・・』
『うんうん。ありがとう~!』
『気持ちは十分に伝わったぞ』
『かわいいなぁ、光希くんは』
『・・・・・・・・・?・・う、うん・・・』
『『ありがとう、みっきー(みー!)』』
よかった・・・
伝わってた・・・
一安心で そのまま食べていたら
半分ほど食べたところで隆太郎さんが
フォークを置いてしまった。
『・・・・・?隆太郎さん?』
『うーん。マズくはないんだけどなぁ・・
───でも ちょっと味が濃いな』
『え?・・・・濃いんですか?』
『うん。あ、食べてみる?』
『は、はい・・・』
隆太郎さんのカルボナーラを
ひと口もらって食べてみた。
・・・けど
『・・・・・ん~』
分かんない。
濃いかなぁ?これ・・・
すっごく 美味しいんだけど。
『最初は いいんだよ。
でもクリーム系は食べ進めてくうちに
どんどん味が濃くなっちゃって
最後には飽きてしまうんだ~』
『・・・へ?・・・へー・・・』
そ、そう・・・なの?
よく分かんない感覚だけど
そうなのかぁ・・
今度は 感心して ちらりと玲音と咲哉を見れば2人も 納得したって顔で「うんうん」と頷いていた。
『そうだね』
『そうだな』
『俺たちは 若いから 全っ然 平気だけど』
『おじさんは クリームが胃にクるもんな』
『・・・・・・・どういう意味だ、こら』
『別に~?以後 気をつけま~す ♪ 』
『気をつけまーす。お・じ・さ・ん ♪ 』
──と、食べかけのカルボナーラを
玲音と咲哉が ペロリと平らげ、
へらりと笑った。
『・・・・・おい。
今の“おじさん”は、
なんか別の意味 含んでるだろ!』
『え?何が~?おじさん』
『気のせいだ、おじさん』
『お前ら・・・・。光希くん、前言撤回!
コイツらといても幸せになれない!
別れちゃえ、別れちゃえ!』
『え・・・・・、わか・・・・・・?って、えぇ?』
な、なんで??
なんで急に そうなるの???
当然ながら玲音と咲哉も騒ぎ出す。
『なにそれっ!おじさん!』
『なんて事を!おじさん!』
『うるさい!おじさん、言うなっ!!』
『え・・・あの・・・ちょ、ちょっと・・・』
ど、どうしよう・・・!
ケンカ(?)が始まっちゃった・・・!
こういう時
俺は・・どうすれば・・・!?
────と、そう思ったのは
俺だけではなかったようで・・・・
『うぬぬ・・・・!こうなったら・・・
光希くーん!!』
突然、隆太郎さんが 抱きついてきた。
『・・・・・・え?ほえぇ・・っ///?』
『光希くーん!助けてぇぇ!』
『ええぇ・・////!?』
『あー!ちょっと!俺たちの みっきーに』
『俺たちの みーに何してくれてんだっ!』
玲音と咲哉が慌てて 飛び出してくる。
『光希くん・・・!アイツらなんか捨てて
可哀想な おじさんの俺と
つきあってぇぇぇ~!』
『・・・・・・・ほえぇぇ///??』
ちょ、ちょっと待って・・・!
なんで そうなるの!?
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