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手を繋ごう。
くそぉ。
くそぉ。
『・・・・・・・・・・・・・・手・・だけなら・・・///』
『わーいっ!ありがとう♪みっきー。』
『よっしゃー、サンキューな、みー♪』
嬉しそうに手を繋いでくる2人。
ニコニコしちゃって・・・・はあ。
まあ・・・・いいか。
なんて、結局 おれてしまった。
こうやって、信じては騙されてるのに
(今までの事を思い出してみると、だ。)
でも・・・なんでか、憎めないんだよな。
よくよく考えたら
いや、考えなくても まだ会って・・・・
会って・・・・ていうか ちゃんと会話したのが
昨日の放課後。
という事は、まだ2日めって事だぞ?
なのに、起こった出来事が 濃すぎて
そんな気がしない。
気づけば、コイツらのペースに巻き込まれて
好き放題されて。
気づけば、流されて好き放題させている
自分がいて。
多分、多分だけど
俺・・・・・コイツらの事、嫌いじゃない。
だけど、
だからと言って、まだ全部を許せるほど
コイツらを知らない。
だからだ!
言うことは言っとかなきゃ!
『他のところ触ったら、帰るからな!』
キッと、交互に2人を見て言う。
2人は、俺の言葉を聞いて、しばらく考えた後、ニッコリと笑った。
『うん♪気をつけるね。・・・起きてる間は。』
『ああ。・・・起きてる間はな。』
『よし。・・・・・・・ん?起きてる間は?』
なに、その含みのある言い方。
『だって~!寝てからは 責任持てないじゃん?さすがに。』
『うんうん。そうだぞ?』
さらに聞けば、能天気に答える2人。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
・・・・・・なにそれ。
はっ!
唐突に、イヤな考えが頭に浮かぶ。
『お前ら!まさか、まさか!
寝たふりして触るつもりかっっ!?』
直球で聞いてみる。
曖昧な言い方したって、誤魔化されるから!
『え ー。しないよ?・・・多分。』
『しない しない。・・・多分な。』
でも、返ってきた答えは、曖昧。
『多分・・・て!めっちゃ怪しいじゃんか!』
『しないってばー。今日はもう寝るだけ!』
『そうそう。寝るだけ、寝るだけ。』
交互に2人の顔を見る。
が、2人は目線を合わせない。
怪しい・・・。
『・・・・・・・・・。』
『さ、寝よ?おやすみ、みっきー。』
『また明日な?おやすみー、みー。』
2人が 目を瞑る。
『・・・・・・・・・・。』
怪しい・・・。
ホントに?
ホントに 信じていいのか?
いまいち信用できず、眠る事が出来なかった俺。だけど、すぐに すうすうと気持ちよさそうな2人の寝息が聞こえてきて・・・。
あれ?寝た?
寝ちゃった?
しばらく様子を伺っていたけど、ホントに寝てるみたいで ホッと息を吐く。
やれやれ、よかった・・・。
俺も寝よ・・・・。
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