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みっきーの誕生日☆33
『ああ、これは申し訳ありませんでした!』
ひきつってる俺の顔を見た森山さんは
慌てて腰に付けたホルダーに ハサミをしまって、立つのにも手を貸してくれた。
『あ、ありがとうございます・・・』
お尻についた砂をはらっていると
森山さんが周りをキョロキョロ見回した後
不思議そうに聞いてきた。
『ところで、お1人で どちらへ?』
『え?・・・あ、えーと・・
2人とも寝ちゃったんで
散歩でもしようかなーって・・』
『なるほど、お散歩ですか。
───あ。なら、
ここの お庭、見てみません?』
『・・・・・・・・・・・え?お庭?』
『ええ。ちょうど今、
バラが咲いてキレイなんですよ~』
『えっ、バラ?!見たい!見たいです!』
『では、こちらにどうぞ~』
『はーい!』
森山さんについて 裏庭の木戸を入ると・・
『わあ・・・!』
庭一面に たくさんのバラの花が咲きほこり
甘い香りが鼻をくすぐった。
『すごいですね~!』
さっきまで いたリビングからも見えてたけど、どうやら ほんの一部分だけだったみたいで かなり広い。
俺んちの庭の・・・3倍は ありそう。
『ここを1人で?』
『──はい。
まあ時間は たくさんありますので』
森山さんはまたハサミを取り出すと
咲き終わりの花を摘んでいく。
なるほど・・・
だからハサミを持ってたんだ・・・
『あぁ・・・キレイだなぁ・・』
のんびり 花を眺めてると
悩んでた事が ちっさく思えてくるなぁ・・・
悩んで・・・・
俺、なに悩んでたんだっけ・・・
思い出さなきゃいいのに つい
考えてしまって・・・
『・・・・・・・あ。』
結局 思い出してしまった。
そうだ、
俺に出来る事はなんだっけ?
・・・だった。
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