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みっきーの誕生日☆51
お出掛けとはいっても・・
GWは どこも混んでるだろう、と
結局、行き慣れた大型のショッピングモールに
行くことに。
前、玲音と咲哉と映画を観に行った
あの、ショッピングモールだ。
まさか、ここにいたりして・・・?
と、ついつい2人の姿を探してしまう。
『光希、なに見てるの?』
『光希、なにか欲しい物があるのか?』
『───はっ。
う、ううん? なんでもないよっ!?』
先を歩き出した2人に隠れて こっそりと
スマホを見る。
だけど・・・
着信も、メールも なんっにも来てなかった。
『・・・・・・・・・』
音沙汰なし、か・・・・
なんか・・・もう・・・・
段々 腹立ってきた・・・!
俺をほったらかしにして
なにやってんだ、アイツら・・・!
一言、メールくらいしてこいよ!
もー!
──えぇい!
やめやめだ!
やめやめ!
せっかく久しぶりに家族で
お出掛けしてるってのに
アイツらのコトばっかり考えてるなんて
バカバカしい
よし!
楽しむぞ、俺は!
アイツらのコトなんか忘れて
とことん楽しんでやるっ!
『光希、映画でも観るか?』
『っ、観る!』
おおお!
父さん、ナイス!
『確か・・・今、話題の映画があったよな?』
『あー、うん。魔法使いのだよね?』
『それ!観たいと思ってたのよね~!』
なんてウキウキで向かったものの・・・
さすがはGW。
映画館の前は人で溢れ、チケット売り場も売店も
長蛇の列が出来ていた。
『うわぁ・・・すごい・・・』
『すごいな』
『すごいわね』
こんなに並んでたら買うまでに
すんごく時間かかりそう・・・
というか、席あるかな?
『ど、どうする?』
『ん~?まあ、GWだしなぁ』
『そうね~』
だよね~。
仕方ない・・・並ぶしかない・・・!
行列の最後尾に着くため歩き出そうとした俺を
父さんが引き止めた。
『・・・え、・・・・・・なに?』
『ふっふっふっ。ジャーン!』
と、父さんが胸ポケットから出したのは・・・
『え・・・・・・チ、チケット?』
『実は~、予約しておいたのだー!』
『しておいたの~!』
話題の映画のチケットをヒラヒラと見せてくる
自慢げな父さん(と、母さん)。
おおお!いつの間に!?
父さん、ナイス!
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