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第5話

結局徹夜してもうた。パソコンを閉じて伸びをしていると担当者から電話が来て、内容は”今日の13時に急遽打ち合わせをする”やった。 「そんなん今から寝たら起きられへん······それにほんま、急すぎやろ」 時刻は午前9時。起きれる自信は全くない。 とりあえず、目を覚ますために珈琲を飲もうって、キッチンに行く。 そこでやっと思い出した。将斗のこと。 携帯を手に取って画面を見るとやっぱり、将斗から返事が来ていてすぐに確認する。 「······肉が好きって、まんまやん。」 俺の考えとぴったり合ってた。それが少し嬉しくて口元が緩む。 都合がいいのは今週の土曜日。つまり3日後。俺も全然予定は無いから、その日にご飯に行くことにした。 「返信遅なってごめん···と」 将斗は俺が返信したあと、すぐに返してくれてたみたい。仕事していたとはいえ、全く気づかんかったのは申し訳ないな。俺から質問したのに。 「······ねむ」 珈琲を飲んで、運動したら目覚めるかなって、ラジオ体操をした。 それから風呂に入って服を着替える。目を覚ましたはずやのにあくびが何回も零れる。 「···あかん。出掛けよ」 外に行けば眠気も無くなるだろう。 目的はないけどプラプラ歩いておこう。そんなことを考えながら、パソコンとメモに筆記用具、それから財布と携帯をバッグに放り込んだ。 「よし」 靴を履いて外に出る。 最高に晴天や。でもあかんわこれ。焼けるかもしらん。ちょっと気になるけど今また家に戻ったら今度こそ出てこられへんくて寝てまう。 我慢して外に出て、とりあえずは朝飯を食べる事にした。朝早くから開いてるカフェに入って、美味しそうなフレンチトーストと珈琲を頼む。 待っている間携帯を弄っていると突然短く震えて、将斗からのメッセージやって「楽しみにしてます」って。なんや、可愛いな。 梓を失ったことで負った傷が、少しずつ癒されている感じがする。将斗とおったら、いつかこの傷も無くなって───······いやいや待て。そんなんあかんやろ。相手は高校生。そんなこと思ったら絶対にあかん。 何考えてるんやろう。自己嫌悪に陥ってまいそうで、つい頭を抱えた。

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