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第6話
秀に連れられ家に帰ってきた。
久しぶりの2人での休日。
どうして……。
「アイツの番になるの?」
「え…?」
ずっと黙っていた秀からの突然の質問に戸惑い、声が裏返る。
「何で否定しないんだよ!なんで、なんでなんで!!」
痛々しい叫びが部屋全体に響く。
どうして、外に出ちゃったんだろ。
明日なら会わなかった?
でもこれが、偶然じゃなく必然なら、いつか来る運命なのかもしれない。
秀は顔を伏せ、ため息をついた。
「はぁ、怒鳴ってごめん。冷静になるわ。」
秀は鈴の手を放し、自分の部屋へ行ってしまった。
彼の背中が寂しそうで、何か言いたくてもその言葉を俺は持ってなかった。
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