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第8話
風呂上がり、
「そういえば、鈴は明日も休みなんだっけ?」
そうだよ。と答えると秀は"よかった"と微笑んだ。
「でも、秀は仕事だろ?」
「まぁね。でもいーの。」
何故休みを聞いてくるのか。
一緒に住んでいるなら当たり前のことなのかもしれないが、彼に会った後だから違和感を覚える。
この不思議な感覚は何?
「鈴もお風呂入ったことだし、晩御飯にしようか。」
テーブルには鈴の大好物であるオムライスとサラダが置いてある。
秀のオムライスはビーフシチューがかかっていて、絶品だ。
明日はビーフシチュー単品。
これは秀の中での流れである。
「お茶でいい?」
「うん。秀はお酒飲まないの?」
鈴は酔いやすく、誕生日等特別なときにしか飲まないが、秀はよく飲んでいる。
「うん。今日は鈴の大切な日だからね。」
俺の、
それは運命に出会ったって事?
それとも___
「さ、食べようか。頂きます。」
「頂きますっ!」
お茶が苦いような気がしたが、オムライスの味に紛れてわからかなかった。
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