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第13話

「鈴が大人しくなったらもっと似合う首輪を買おうね。」 彼は番関係になっても首輪を外してくれなかった。 「…トイレ行きたい。」 秀はしょうがないなと言い、鎖を外し、それを秀が持つ。 「じゃあ、行こうか。」 こんなの、秀のペットみたいじゃないか。 _____ 鈴の部屋から物が消えてく。 携帯は勿論、時計も無い。外から完全に遮断されていた。 「まさか、こんな生活になるなんてね…。」 鈴は自嘲気味に呟く。 確かに生活には困らない。食事、トイレなどの行動についての徹底管理を除けば。 風呂のときは秀自ら手で隅々まで洗われる。 そして毎晩、身体を求められる。 秀は鈴の心ではなく身体だけ欲しいのではないかと気分が沈んでいくのを感じていた。 確かに”好き”だったのだ。 それが親愛だとしても。 今はとにかく外に出たい。 彼に会いたい。秀の態度からその想いが募ってゆく。 お互い知っているのは名前のみ。 鈴はもう二度と会うことはないであろう彼に思いを馳せていた。

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