15 / 22

第15話

そこには俺の運命……慎がいた。 「なんで…?」 「なんでって、元々鈴の居場所は知ってたから。」 慎は当たり前のように答える。 「それより、趣味の悪い首輪してるね。それ、外そうか。」 彼はどこから入手したのか鍵を取り出し首輪を外す。 すると、首の重みが消えた。 鈴はふと自分の項に歯型がある事に気付く。 「わかってるよ。僕の気を引きたかったんだね。」 「え……?」 大丈夫、大丈夫。と彼は頭を撫でる。 「さ、移動しようか。」 「で、でも、秀がっ!」 「心配しなくても大丈夫。」 何が!と反論したかったが口元に布をあてがわれ、凄まじい眠気に襲われた。 __番なんて…関係ない。 だって、僕達は"運命"だから。

ともだちにシェアしよう!