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第17話

省吾のアナルに突っ込んだ指をそろそろと動かして、狭い器官を押し広げていく。 発熱のお陰で随分と熱いが、弄っているうちにも楓の股間が膨らんでいく。 そう言えば、自分はまだ着替えていなかったと思い出すと、指を引き抜いて濡れた衣服を脱ぎ、スラックスもパンツも脱いで省吾をベッドの奥へと追いやる。 そして再び後孔に指を埋めながら、楓は自分自身の熱を手に収め、上下に緩く扱く。 「んぅッ……、これ、ナカに挿るのか……?」 とてもではないが、省吾の狭い器官に坐薬の何倍もの太さの楓自身が埋まる光景が想像できない。 そこで思い出したのが、省吾がゲイであるということだった。 もし本当なら、ここに男根を挿入されることに慣れているはずだ。 その相手が峰島かもしれないと考えると腹立たしいが、その峰島の記憶に楓の存在を上書きしてしまえと考えているのだから、躊躇う理由などありはしない。 十分硬くなったと判断した楓は、省吾をうつ伏せにして腰を掴み上げ、臀部が見えるような恰好にさせると、一物を埋め始めた。 「きっつ……」 「っ、な、んだ……?」 後孔にとんでもない痛みを感じた省吾は、ぼんやりする頭でもって目覚め、自分の身に何が起こっているのかと必死に思考を巡らせた。 「起きたのか?」 「!?アンタ……」 「楓でいい。そう呼べ」 「何して……ッ……」 省吾の腰が左右に揺れ始めると、楓は更なる握力を込めて細い腰を思い切り掴んだ。 「何してんだって……やめろ……」 「何で?お前、いきなり高熱出して俺のスウェット着て俺のベッド占領してんだぞ?見返りくらい求めても、バチ当たんねーだろ?」 思考が追い付かない。 ただでさえ身体が重くて熱く、節々が痛むというのに、黙って蹂躙されるしかないのだろうか。 下半身に埋められる熱が、大き過ぎて痛い。 痛いのに、ある部分を擦られると気持ちがいいことを、省吾は知っている。 「あぁッ……!」 ゆらめく意識の中で、前立腺を擦られ、掠れた声をあげた。 そうだ、ここを突かれると何も考えられなくなって、勝手に身体が火照るんだった。 1年以上前の、音大生時代の記憶が呼び覚まされる。 「なぁ、今のお前って、誰のこと考えてんだ?」 「ッ!?」 「峰島ってヤツのこと?正解?」 「そうだ」と言いたくない。 ただでさえ峰島の写真が上向けに置かれているのだ、他の男、しかも峰島と瓜二つの楓に犯されている姿など、絶対に見られたくない。 「言わないんだ?じゃあ、体位変えるぞ」 「う、あぁっ!?」 楓は省吾の片脚を大きく持ち上げると、繋がったまま彼の身体を反転させ、正常位に持ち込んだ。

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