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食い違い
「っん…っく、ぁ…ぅ…」
「………」
足の間から枕にぎゅってして、くふくふと苦しそうな声を出す杉田さんが見えた。目をぎゅっとつむってちょっとだけ泣いてるみたいに見えた。
……痛いのかな…山田さんと椿が教えてくれたみたいにやってるつもりなんだけど…
オレは今杉田さんのお尻をほぐしていた。えっちする前はこうやって入れる人がやってあげるのがマナーなんだって椿と山田さんが教ええてくれた。あと杉田さんも前いきなりは無理って言ってたからこうやって欲しかったんだね。でも結局杉田さんはちゃんと教えてくれないし、なんか見せてもくれないからこうやって自分でやってる。
「……ッン…んんん…」
「………」
でも杉田さんはなんかあいかわらず痛そうだった。
……お尻すっごいとろとろだしくにゃくにゃなのに…挿れたい…
でも少しすると指の少し先になにかぷくんってしたものがあることに気づいた。
あ…これって…
この間椿と話した時のことを思い出した。
『あぁ、アル、そうねぇ…ほぐしてる時にプクってしたものがあるときがあるんだけど…それ、気をつけたほうがいいわよ…』
『…え、なんで?』
『ふふっ…それは、ねぇ…ねぇ輝明?』
『…そうですね、アレはキツイって人もいるみたいですからね。』
『…えっ?…えっ?』
その後も聞いて見たけど二人はお互い顔を見合わせてふふふっと笑うだけでちゃんとは教えてくれなかった。
とにかく、触んないほうがいいやつ…
でもそう思っていたら突然杉田さんが体をもじもじさせだして、そのぷくっとしたところにオレの指の先がつんってちょっとだけ当たった。
「……っんぁ!!ッア…」
「…!!」
でも次の瞬間杉田さんの体がびくんってなって、目に溜まっていた涙がつうっと溢れていった。
そ、そんなに痛いの!?
「ごめんね…痛かった…?もうあのプクっしたとこ触らないようにするから…」
「は…?」
慌てて杉田さんにそう謝罪をする。でも杉田さんはなぜか驚いた顔をしてこっちを見て、うりゅっと余計目に涙を浮かばせた。慌てて手を引っ込めて、手前の方をさらに念入りにほぐそうと思った。でもそしたら突然杉田さんの手が伸びてきてお尻を触っているオレの手に触れた。
「…や………だ………」
「…えっ……」
「やだぁ…」
「!!」
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