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肩を震わせて顔を必死に隠しながら小さくなって泣く杉田さんに手を伸ばした。 「…ッ!!っや…は、はなせっ…はなっ…」 「ッ!!」 抱きしめられると杉田さんはビクッと震えてからオレの胸を押して離れようとした。胸をドンと叩かれてちょっと痛かったけどそのまま杉田さんの背中に腕を回して抱き寄せる。杉田さんはしばらくは抵抗していたけれどそのうちオレのバスローブの襟をキュッと握って静かになった。杉田さんの手と体は小刻みに震えていた。 そんな杉田さんを見てるとなぜかオレも苦しくて思わず出た言葉に自分でも驚いた。 「……ごめんね杉田さん…」 「……っ…う…うぅ…」 「…大丈夫…大丈夫だよ……」 「うぅ…うぅうぇぇ…うぇっ…うええぇ…」 今までもヒステリックな女の子が泣きながら怒り出したり、突然情緒不安定になった女の子が泣きながら身の上話をしてきたことはあったけれど目の前で泣かれても面倒くさいとしか思わなかった。ましてや意味もわからず謝るなんて絶対にしなかったしこんなに胸が痛んだりもしなかった。 「………ごめんね…」 なんだかそう言わずにはいられなくてそう繰り返した。そう言いながら杉田さんの頭を撫でて抱きしめると杉田さんはまた堰を切ったように泣き出した。オレの鎖骨のあたりに顔を押し付けて、オレにしがみついて泣いている。その声を聞くとまた胸が痛くてなんだかオレも泣きそうになった。 「……大丈夫…だから…」 「うっぅうぅ…うぁあぁ…」 その日は結局杉田さんが泣き疲れて眠るまでそうしていた…

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