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真実

「…先ほど杉田さんが言っていらした『銀』さんとは…頬付銀さんで間違いないですか…?」 「は、はい!!そうです!!間違いないです!!」 重々しく口を開いた星野さんから銀の名前を告げられて前のめり気味に食いつく。 やっぱりなにか知ってるんだ!! 「その…頬付さんとはどのようなご関係で…」 「え……え…っと……その、高校時代の同級生で…それで……付き合って、ました…いちおう…」 「…そうでしたか…」 一瞬銀と付き合ってたって伝えるのを躊躇したけど正直に言った。また星野さんが黙ってしまう。星野さんは俺の回答を聞くたびにふーっと息を吐いて何か考えるように間を取るから話が進まなくてやきもきする… 「あっ、あの!!銀のこと何か知ってるんですか!?その、このアル…さん?なんだかすごく銀に似てるし…あのっ、あいつ5年前から突然連絡が取れなくなって、今どこでどうしてるかもわからなくて…な、なんでもいいんです、何か知ってたら教えほし……」 堪らなくなって思わず口を開いた。やっと見つけた銀への手がかりを逃すまいと一度口を開くと聞きたいことが止まらなかった。 でもふと顔を上げると星野さんが何か、悲しそうな顔で、かわいそうなものを見るような目で俺のことを見てて口を止めた。その視線が何を意味しているのかはよく分からなかった。 「5年も探してらしたんですね…」 「…はい」 なぜか星野さんが辛そうな顔をする。そして決心したように口を開いた。 「率直に申し上げますと…アルはそのあなたが探している頬付銀さんです。」 「……ッ…!!」 思わずヒュッと息をのむ。 銀……やっぱりアルは銀だった…!! 今俺の背中にもたれかかって眠っているのは銀なんだと思うと目頭が熱くなった。その涙をこらえるために指輪をより強く握る。 さらに星野さんが続けた。 「……ですが…残念ですがアルは…今の頬付さんはあなたのことを覚えていません……」 「…どういうことですか……」 「アルにはここ2年間以前の記憶がないんです…」

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