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熱※

その夜更け、幸はまた熱に浮かされた。 以前の疼きが再び身体を支配したのだ。 「う、はぁ…っ、ん、くっ!」 その日も幸に添い寝をしていたアマテラスは、隣りで悩ましげな声を耳にして覚醒した。 「幸…?幸!しっかりしろ!」 「や、くるし…っ、熱い…!」 思わず以前の名を読んでしまったアマテラスはがばりと身体を起こした。 幸は胸を掻きむしるように身を捩りながら、はくはくと浅い呼吸をする。 「どうしたのだ幸!?また力が…!?」 「ひかる、さま…?わたしは、むらさきです。むらさきと呼んで…?」 「ああ…すまない紫。今それを鎮めてやる。不本意であるかもしれんが、我慢してくれ」 苦し紛れにそう言うと、幸の寝衣を脱がし始めた。 服が擦れるだけで感じてしまうようで、アマテラスの腕の中でぴくぴくと体を震わせた。 「ひぅ!あ…んぅ、わ、たしの身体、どう、なって…?」 「神気がお前の器と均衡が取れていなくて暴れてる。心配するな、死にはしない」 「ほんとに…?こわい、やだ…っ」 涙を溜めて首を振る幸の頬を撫で接吻をする。 初めは驚いて身体を強ばらせていた幸だったが、安心する感触を思い出したか、その巧みな舌使いにあやされたのか、四肢の力を緩めていく。 乳を与えられた赤子が、泣き叫んでいたのが嘘ように大人しくなって必死に乳首に吸い付くありさまによく似ていた。 幸も必死にアマテラスの唇に吸い付いているのだ。 「幸は俺との接吻が好きだなぁ?実に愛らしい」 「ん、は…っ、ぁ」 「胸の粒も悦かっただろう? 身体を楽にする準備だ、俺に任せろ。悦くしてやるからな」 幸を宥め、ゆっくりと胸の尖りに触れた。 ぴくりと身体を震わせた幸の顔を見る。 悩ましげな顔をして、恥ずかしそうに口元を隠し目線をそらす姿がとてつもなく扇情的でアマテラスの心は震えた。 「その反応もまた愛らしい。幸は俺を虜にしてばかりだな…」 くすりと笑い戸惑いを見せる目元に唇を寄せる。 幸はされるがまま、アマテラスを受け入れ目を閉じた。 それを許しと捉えたアマテラスは頬、首筋、鎖骨と口付けながら下へと移動する。 そして、桃色の尖りへと辿り着いた。 ふっと息をかけ悪戯をして幸の甘い声を聴いたあと、舌を擦りつけるように左の乳首を舐めた。 「んぁ…っ!」 刺激が強かったのか、先程よりも声をあげた。 不快ではなかったことに安堵したアマテラスは、胸を可愛がることに専念した。 右も蔑ろにせぬよう、指の腹や指の先で巧みに愛撫していくと、柔らかく淡い色だったそこが硬く紅くいやらしくなっていった。 「見てみろ。こんなにもいやらしく(しこ)っているぞ?気持ちよかったのだな?可愛らしい声も出ていた」 「あ、んんん…っ、くち、らめれすっ」 「舌で遊ばれるのが悦かったのか?」 「………はい…はずかしい、こえいっぱいでちゃいます…」 「以前より素直だな?いい子だ、紫」 褒美とばかりに口を塞ぐと、幸はアマテラスの頬にそっと手を添えて接吻に応える。 その手が震えているのが直ぐに分かったアマテラスは自分の手も添えて、体温を分け合った。

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