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I fall into you-5
綾人はつい黒埼から身を離して仰け反った。
「っや……ッ」
「明るいと感じやすいのか、佐倉さん?」
明々とした蛍光灯下の革張りソファで黒埼と綾人はまだ向かい合っていた。
ただし先ほどと違う点は綾人が素っ裸であること。
身につけていた衣服は全て毛布上に放り投げられていた。
一方、熱いくらいの室内で上下を纏ったままの黒埼は離れかけた綾人をすぐさま引き寄せ、中断された行為を再開した。
胸の突端に唇をかぶせると、すでに尖り始めていた突起を吸う。
加減して歯列で挟み込んでは緩々と甘噛みする。
たった小さな突起を長々と丁寧に弄ばれ、そこから抑えようのない火照りが全身に満ちていく。
「あ……」
親指と人差し指に捕らわれてやんわり抓られた。
同時に、煙草の香り残る舌先で突起をしごかれる。
「ん、く……ふ……っ」
まだろくに触れられていない下肢がはしたなく疼く。
黒埼の脇腹に絡ませている両足に我知らず力を込め、切なげに眉根を寄せ、綾人は喉を反らした。
「あ、あ……黒埼さん……」
熱もつ呼びかけで綾人が何を求めているのか察した黒埼。
片方の突起を濡らしながら、上昇しつつある体温を確かめるように肌を辿って掌を降下させて。
発熱しかけている綾人の熱源に触れた。
疼きの中心に向けて始められた愛撫。
密かに覚えていた欲求が叶えられて綾人は過敏に背筋を波打たせる。
「っぁ……んぅ……っぁぁ……」
黒埼は確実に綾人の発熱の度合いを高めていく。
病みつきとなった、彼とだけ共有できる昂揚感に心身ともに浸かりながら。
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