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I fall into you-6
「あの、黒埼君」
「あんだよ」
「その、無理しなくていいからね?」
「ばかたれ、無理なんざしてねぇよ」
ベッドに背中を寄りかからせてホットカーペット上に足を伸ばしていたシンジは思わず息を止めた。
すぐそばで横になった六華がすでに露出されていた自分のペニスに舌を這わせてきたから。
「っ……」
濡れた舌端が我が身に届いた瞬間、次は息を飲み込んだシンジ。
六華にされるのは初めてだ。
当然、興奮する。
六華の手の中でいつにもまして強く脈打ってしまう。
「すげぇな、しんちゃん?」
六華の唇が輪郭をなぞるようにスライドされると、ぞくぞく、甘い震えに背筋を蝕まれた。
「感じてるしんちゃん、やっぱ、えろ」
「……黒埼君からされるの、初めてだから」
「いいか?」
思ったことを素直に言葉にしてぽんぽん放り投げる、あの六華の唇が、温い熱を伴って自分に触れている。
「いいよ」
少し上擦ったシンジの声を聞いて満足感を得た六華は大胆になる。
口を大きく開いたかと思うと一切の躊躇もなしに先端を。
「……く」
六華に頬張られてシンジは声まで洩らした。
濡れ渡った口内の粘膜に包まれただけで限界に近いというのに、唾液の絡む柔らかな舌で敏感な場所を擦り上げられて、それがまた意外にも細やかな動きぶりで。
やばい。
もうむり。
出る。
「黒埼君……っもういい、から」
「ん……よくねぇぞ、俺は」
このまま出せ。
それだけシンジに告げると六華はさらに深く咥え込んだ。
喉奥に当たって、それが決定的刺激となり、シンジはそのまま。
六華の口内で達してしまった。
猛烈にくすぐったいような快感にじわじわ支配され、頭の中が一瞬真っ白になるような絶頂の前で。
焦燥ははかなく散った。
そのまま六華の唇奥に甘んじてしまう。
最後まで飲み干した六華はシンジのすぐそばで上体を起こした。
「苦ぇ」
「……ごめん」
「は? なんで謝んだよ?」
「……だって」
「居酒屋出たときから、俺、こーいう気分だったんだよ」
それってどういう気分? えろい気分ってこと?
「俺も嬉しいぞ」
「え?」
「他の奴だったら吐いてんぞ、てか余裕でしねぇし、するわけねぇし」
「う、うん」
「しんちゃんにしかしねぇんだからな」
なんだか今夜は一晩中六華を抱きしめていたい気分になったシンジなのだった。
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