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雛木先輩はかく語りき~3/3~

でも、ご主人様は俺のペ…ニス…には興味ないみたいだった。むしろ、涎を垂らしまくってるだらしない俺の顔ばっかり見てた気がする。 俺は恥ずかしくて、でも、辞めてほしいわけじゃなくて。ひたすらご主人様の次の言葉を待ってた。だけど… 「アヌスはまだ未成熟だそうですね。体を前に倒してお尻を上げて、見せてくださいますか?」 って言われた時は、一瞬何を言われてるのかわからないくらい頭が混乱しちゃったんだよな……。 お尻とか、アナルとか、ケツ穴とか言われたことはあったけど、アヌスなんて言われたこと無くて戸惑ったし、手が固定されてるのに体を前に倒すなんて、顔からベッドに突っ込むことになるだろ。 思わず「ア…アヌスって…」ってひきつりながらも冗談めかして突っ込んだら、 「アナルは形容詞ですから、名詞の場合はアヌスでしょう。もちろん、あなたが好むなら肛門と言い換えて差し上げますが」 って言われて、俺は恥ずかしすぎてばふって顔を横向きに枕に沈めちゃった…。 だって、こ、うもんって…わかってるけど…そりゃそうだけど…自分がセックスする場所が排泄する場所だって改めて思い知らされてるみたいで、すげぇいたたまれなかったんだ。 だから、 「思った以上に肛門の皺は伸びていませんね」 って言われて、死ぬほど恥ずかしくて、 「ごめんなさい。アヌスでいいです……アヌスって言ってください」 ってお願いした。 …今思うと、あれが最初のはっきりしたおねだり…か…やばい…恥ずかしすぎる…。 レイさん、ウィスキーおかわりください……。 で、だな…。手錠の鎖で自分の頭を自分で枕に押し付けた格好で、涎をだらだら零しながら、ご主人様にア…ヌスを観察された。 目の前には自分の髪の毛で舌に繋がる手錠の鍵があって、これを取ればこの恥ずかしさから解放されるのにって思うんだけど、腕を動かす気にはなれなくて…。 大人しくお尻を突き出してた俺から、ご主人様が一旦離れて、背後でバッグをごそごそ探ってる気配がした。その隙にだっていくらでも逃げられるのに、俺は、ご主人様が戻ってくるのを自分の意思で待ってた。もう完全にマゾモードだよな…。 戻ってきたご主人様は、俺の目の前でエ○マ○ラ……わかる?有名な前立腺用の小ぶりな玩具、な…それを揺らして見せた。 なんだ、SMっていってもそんなメジャーな道具使うんだって、ちょっと拍子抜けしたな。だって、アナル初心者だって使うだろアレ。俺も当然使ったことあるし、なんなら持ってたし。 確かにピンポイントで前立腺突いてくるからイイっちゃイイんだけど、即物的な刺激すぎてあんまり好きじゃなかったんだよな、アレ。 でも、「これをあなたのアヌスに入れてもいいですか?」ってはっきり聞かれたら、はいかいいえかって言われたら「はい」しかないだろ。正直、断る理由もないし…。 背後でぶちゅってローション絞る音が聞こえて、あぁ入れられるんだなって思ったんだけど、そこからが長かったんだ。 ローションがたっぷりまぶされた細くて丸まった先っぽで、ア、アヌスの周りをぐっぐって押されて。 時々窄まった真ん中を掠めながら周りばっかり刺激されて。解されてるんだか焦らされてるんだか、多分その両方だったんだろうけど、ローションを足しながら気が遠くなるほど長い間、アヌスの周りだけを押したり擽ったりされ続けた。 俺はもう苦しくて苦しくて、その……あの……あぁ早く、早くほしい、みたいに、お尻を振ってた。だけど、くど……ご主人様は、すごい冷静で、「我慢できなければ手錠を外してペニスを扱いていいんですよ」って言ってくるから、俺は必死で「ちがう、入れてぇ」って…。 え…あ……。レイさんそんなにしっかり聞いてらしたんですね…。はい、確かに俺は舌出しっぱなしで枕が涎まみれになってました……。 でも……いえ、自分でできます…あの、本当は… 「ひがうぅ、入れへぇぇっ」 ……って、うぅ…舌出しっぱなしだから呂律が回らなくて…。 でもご主人様は入れてくれなくて。 「あなたは丁寧に私にお願いするべきだと言いませんでしたか」 って冷たく突き放されたんだ。でも俺はもうどうしても我慢できなくて。 ……「ふぉねがいひまふ、ひれてくださいいっ」 って…、涎まみれになりながら敬語で、お願いした…。 生まれて初めてそんな素直さで、卑屈にお願いしたのに、ご主人様は意地悪で。 「無理強いしてはいけませんから、どこに何を入れて欲しいのかきちんと言ってください」 って更に追い込んでくるから、俺はもう堪らなくて…。 お……いえ……ちゃんと舌出して再現します… 「ほれのおひりのあにゃに、エ○マ○ラをひれてくださいっ。ふぉねがいひまふぅっ」 って…。 ううぅっ…。レイさん…もう…恥ずかしすぎて死にそうです…っ。 う…ふ…そしたら、ご主人様は優しい声で 「よく言えましたね」 って褒めてくれて…そ、それを、少しだけア…ヌスに、入れてくれたんだ。 でも、本当に少しだけで、あの、最初の波打ってる部分、あそこまでしか入れてくれなくて。入り口はとっくにとろけてたからそんなんじゃ全然足りなくて、 っ… ふ……ん……… …「やらぁ、もっほぉ、もっほぉ!」 って……叫んだ…… うぅ……せめて舌出してない(てい)で話しちゃだめですか……あうぅ…。 そ、したら、ご主人様は奥に入れてくれるんじゃなくて、少しだけ入れてた先端を出し入れし始めたんだ。 ぷちゅ、ぷちゅって、あ、アヌスから音が聞こえて、出し入れされる度に開いたり閉じたりして。 入り口…出口…?って、ゃだ、もぅ……その辺りって一番敏感なんだよな…。そこを、腹が立つほど全然痛くない、気持ちいい……むしろ物足りない…ような大きさの棒の先端がぷちゅぷちゅ、出入りして、俺はもうっ……あ…の…、ちょっとトイレに……うぅ、故障中って、そんなわけないじゃないですか…。 ふ…うぅん……俺、は…もう、気持ちよすぎて、もどかしすぎて、気付いたら…… 「ひやあぁ ひれてぇぇ ひれてぇぇ なが、ふふぁいとほろ、ひれてぇぇ」 って……。 全身がガクガク震えて、もうお尻の奥まで入れて欲しいってことしか考えられなくなってたんだ…。恥ずかしいとか、みっともないとか、そういうのは全部吹っ飛んでた。 だから一旦抜かれた時には… 「やらあぁっ やらあぁっ」 って…、泣き喚いてた。 もうこの時のく…ご主人様の反応とかは覚えてないって…。だってマジで、生まれて初めてあんなに何でもいいからお尻に入れて欲しい…って、思ったんだ…。 そしたら尖った細い物がお尻に入れられて、ぶちゅうっって、すごい音して、お尻の中に大量にローションを注入された。お腹重くなるくらい、大量に。 俺はそれだけで、あの… 「あはああぁぁっ」 って、すごい、声、出ちゃって……。 その直後に一気にエ○マ○ラをぶちこまれて、多分一回いったんだと思う。 思うってのは、本当に、覚えてなくて。 一瞬頭が真っ白になって、目が上向いちゃって、全身が痙攣してたのは覚えてるけど、その…しゃ、せい、したかは覚えてないんだ。 でも、体がビクビク震えて、きゅうきゅう締めちゃって、エ○マ○ラの突起の部分が腹の内側を押してきて。 今取っ手を持って腹側に押し付けてくれたら連続でいけそうって思ったのに、工藤さんは押し付けるどころか取っ手に触ってもくれなくて。 「締めたり緩めたりしながら自分で出し入れしてください」 って冷静に言われて…。 俺、酷い喘ぎ声上げながら痙攣してるのに、超冷静で…。 ひ、酷い喘ぎ声って…その、意識朦朧としててあんまり覚えてないですけど、 あ…「あ゛あ゛んんぅ…」 みたいな…レ、レイさん、あの…本当に…トイレに…うぅ…。 い、言われるままに腹筋とか、その、括約筋とか使って出し入れして。でも、ちょっとしか動かせなくて。 それを見て工藤さんは 「鈍いアヌスですね。SMプレイにおいて、マゾヒストは単に痛みや苦しみを享受すればいいというわけではありません。主人に奉仕するという気持ちが何より大切なのです。そんな鈍いアヌスで主人を喜ばせられると思いますか?」 みたいなことを言った、気がする。 俺はまだ主人を喜ばせるとか、そういう感覚はなくて、ただ、「私にとってあなたが魅力的かどうか」って言われたことを思い出してた。 つまり、こんな程度のだ…出し入れじゃ、魅力的じゃないんだなって。 だから俺は必死で体を内側から動かして、いきんだり、力を抜いたり、締め付けたり、して、動かそうと頑張った。 そしたら、動かそうとすればするほどエ○マ○ラが吸い付くみたいにぴったり嵌って、腹の内側に食い込んできて。前立腺はもちろん、その腹の内側にぐって押し付けられるのがほんと…たまらなくて…。 あ…の…レイさん…ほんとに…。うっ…ううっ…。 でも、あと少し、ほんの少しでいけそうなのにいけなくて。ペ、ペニスを触りたかったけど、唾液まみれの鍵を見ながら、絶対ダメだって思って…。 俺は工藤さんに 「むりれすぅ…いひたいれすぅっ…」 って泣きながら訴えてた。 でも、工藤さんは何も言ってくれなくて、俺は回らない頭で必死にお願いの仕方を考えて。 「いはせてくらはい……あぬふ……いっはい……ごりごりひて…いはせてくらはい……」って…。あっ…あっ…。 そしたらやっと工藤さんがエ○マ○ラの取っ手を掴んでくれた感触がしたんだ。俺は、心からほっとした。 しかも、取っ手を掴んだまま 「思った以上にあなたは素質がありますし、何より可愛げがありますね。思わず虐めて差し上げたくなりました。どうですか?私に調教されてみますか?あぁ、たとえ断っても今はイかせて差し上げますから、心配しないで下さい」 って言われて、本当にやたらと嬉しくて。 それまでの人生で経験がないくらい、この人に認めてもらえて嬉しいって、素直に思えたんだ。 だから俺は自然と、…っ…あ…の……、 「ちょぅひょぅ…うれひいれす…ふぉねがいひまふ」 って……はっ……あ……。 そ、そしたら、「いい子ですね」って。いいこですねって…。うれし、かったぁ…。 でも、それ以外はほとんど覚えてないんだ…。 エ○マ○ラを抉るようにしながら腹側に押し付けられて、マジで、今まで出したことのないような声で喘ぎまくってた。 どんな風にっ…て、その、あの…… 「あ゛あ゛あ゛んっ あ゛あ゛あ゛んっ いふぅぅぅっ」 みたいな……い…やだ……あっ…。 それでっ…あのっ… 「ひもひいいぃっ いいっ」 って喚きながら、腰ガンガンに振って……。もう、やだぁ……。 「イク、と、言ってみなさい」 って、耳元で囁かれた気がする……。 俺、は… 「いふぅぅぅっ いふうぅぅぅっ」 って、ぜ、絶叫、しながら、多分白目とか剥いてて、突き出した舌もぴくぴくしてて、信じられないくらいきもち、よくて。 それで…あぁん…ううっ… 「イっていいですよ」 って優しい声が聞こえ…て…あうぅ…ご…めんなさい…レイさん…工藤さんには言わないで…あぁ…ああぁっ!……やだぁぁっ!いっ……ちゃ……… 両手で股間を握り締め、カウンターに突っ伏しビクビクと背中を震わせる雛木を前に、誠吾もスツールの上で自らの膝を抱き締め、細かく痙攣していた。 そんな奴隷二人を前にして、いつの間にかバーのマスターの仮面を脱ぎ捨てていたレイが、手にしたロックグラスの水滴を長い舌でなぞる。 「ふふ……雛木さん、途中からご主人様じゃなくて工藤さんになってましたよ。あなたの猥談は客を取れるレベルの出来でしたが、ご主人様のプライバシーに配慮できない奴隷には、相応の罰が必要ですね。あの人によぉく、伝えておきましょうね」 罰という言葉に反応し、なんとか顔を上げた雛木の突き出た舌先からは、だらだらと涎が垂れていた。まるでそこに金属製のピンチがあるかのように舌先を突き出し固定したまま、当時の自分のよがり声を再現し続けた雛木は、話の途中から涎を溢して茫洋としていたことにも気付いていないのだろう。 ウィスキーの力も借りて酩酊状態になっている今なら、自慰をしてみせろとでも命じればきっと応じるのだろうと思われた。だが、残念ながら工藤を本気で怒らせ縁を切られるには、惜しく思える程度には大切に思っている同志の友誼だ。 あぁ、その涎まみれの舌をピンヒールで踏んでやりたいと思いながら、レイはカウンターの上、雛木と誠吾の丁度真ん中にティッシュペーパーの箱を置いてやった。 二匹の奴隷は触れられてもいないのに、脳内での呵責に嬉しげに背筋を震わせている。いい奴隷だと、レイにしては珍しく寛大な気持ちで、それぞれの主人に報告してあげようと心に決めた。 この子達がもっと、足掻くことも思い付かないくらいの深みに堕ちてくればいいのに。 レイは唇の端に凶悪な笑みを刻み、アルコールの空き瓶が並んだ壁へと向き直ると、何かを味わうように細い喉を反らしてから、悠然と細い煙草に火をつけた。

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