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第2話 町に着いた少年(2)

とりあえずここに至るまでの話 って程何もないけど話をした。 モーガンさんが言うには招かれ人って いうのは多くはないけどそこそこ いるらしいけど、人種やらは色々らしい。 カリムの町には招かれ人はいないけど モーガンさんは前の配属先で見た事が あるからそんなに驚きはしなかったそうだ。 ステータスとかも異世界トリップ特有で 僕だけ見えるかと思ったら皆自分で 見れるってなんだよ。 ウキウキ感がちょびっと減ったじゃん。 けど鑑定スキルは凄い珍しいって 訳ではないけどいうほど多くないから 就職でもちょっと有利になるって 教えてくれた。 嬉しくない訳じゃないけど何か 中途半端じゃない? 僕本当に普通に普通のままきたとか 使命はいらないけどちょっとチート みたいなのほしかった。 今んとこ異世界っぽいのは 世界の歩き方って本が 招かれ人に必ず渡されていて 一定の距離離れると勝手に 収納に戻るっていう不思議性能だった。 勝手に戻るなら落としても安心だ。 「じゃあ、ノゾム君この紙を役場に  提出して身分証を受け取ってください。  宿泊に関しても役場に行けば  宿泊先の案内がありますから  ご安心ください。」 「はい。ありがとうございました。  今から行ってきます。」 何とか仮の身分証を貰って 役場への地図も貰った事だし 役場に行こう。 モーガンさんに見送られながら 小屋を出て地図を見ながら役場へ向かう。 町の中はなんていうか思ったよりも 綺麗でビックリした。 異世界の町って昔の文化だからトイレとか そういった臭いが酷いって書いてた小説 あったけど、ここは僕より前に沢山 招かれ人が来てるみたいだし誰かが どうにかしてくれたんだろうなぁ。 お店も通りに面して並んでるし 中心よりちょっと奥は芝生があって 公園っていうか庭園っていうか 外国の広場みたいになってて 近くには屋台まである。 何か旅行気分になってきた。 楽しくなってきたけど先に役場に 行かなきゃ寝るとこないし。 広場で寝袋とか異世界初日で家なき子とか めっちゃ悲しい!! 目が覚めたのは草原で寝るのは広場とか ちょっとあんまり過ぎる! ちょっと役場急ごう。 泊まるとこないとか言われたら 本当に広場で寝袋になっちゃう! 「良い天気ですなぁ」 ぼーっと広場で座って何か分かんないけど 美味しいジュースを飲む僕。 役場も無事に着いて身分証も貰って 泊まるとこも案内された。 しかも生活もある程度保証されて この世界に馴染む様に手伝ってくれるって めっちゃ手厚いな。 院でもそこまでの手厚さなかったのに。 異世界の方が優しいとか泣ける。 泣かないけど。 まだ昼過ぎで天気も良いし この辺を散策して 町に慣れるとこから始めましょう って担当の人に言われた。 けど3日分の服とか軽い身の回りの物も 貰ったから買うものないし お腹もまだ減ってないし、することないから 広場で座ってボケっとする。 「あっ本読めばよかった!」 30分位ぼーっとしてたけど本途中だった! 目次開いて気になるとこから読んでいく。 やっぱり僕もお年頃だしね! 片割れさんの事は気になるわけで!! 来たは良いけど、どこにいるとか そういうの全く分かんないし 来るだけ来て出会えず死ぬとか 絶対やだしねぇ。 「ん〜♪」 気分よく芝生に寝っ転がって本を読む。 おぉ!良く出来てるなこの世界! まぁいつとか分かんないけど ちゃんと出会える様に出来てるらしい。 だからって一目見た瞬間好き!! とかそんなのはないけど惹かれやすい というのは片割れだからあるのかぁ。 片割れっていうだけあって結婚しても 家庭不和とか離婚とか浮気とかも よっぽどの事がない限りない。 凄いなぁ。 僕のチートってこれじゃない? いやこれチートじゃない。 チートってこんなんじゃなかった!! そんな事を考えながら異世界1日目は 普通に終わった。 これちゃんと異世界だよね? 異世界っぽさほとんどなかったな。

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