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第4話 少年町を散策する(1)
ちょっとちょっと僕ヤバイわ。
役場でアザミさんが優し気に笑って
受け入れてらっしゃるんですね。
とか言うから何かと思ったら
片割れさんの事を伴侶さんって
連呼してたよ!!!
違うよ!!片割れさんっていうの
聞き慣れてなかったから頭の中で
読んでた小説思い出したから
つられて無意識で伴侶さんって
言っちゃってただけだよ!!!!
ってもう連呼し過ぎて訂正するのも
しにくくなって笑って誤魔化して
きてしまったよ。
片割れも伴侶も意味合いは一緒だもん。
いいじゃんいいじゃん。
個性だよ個性!!!!
僕はこれから伴侶さんって呼ぶから
そういうつもりだったんだから!!
とりあえずお店見て回ろう。
日用品やらが置いてあるお店を
中心に見ていくと結構面白い。
布を置いてる店を見つけて
僕のカバンはシンプル過ぎる。
これ何て色だっけ?黄土色?
まぁ無難だけど1色ってのはなぁ。
と思いながら布を見ていく。
「いらっしゃい。
探しものは決まってる?」
うんうん言いながら見てたら
声かけられた。
「このカバンと同じような布で
他の色ありませんか?
あと、裁縫道具もありますか?」
「ちょっと厚めの布なら奥に
置いてあるけどそんなに
種類は置いてないけど見てみて?
裁縫道具も奥の方にあるから
中にどうぞ」
恰幅の良いおばちゃんに案内されて
店の奥の方に行って布から見ていく。
うーん。確かにちょっと高い。
作るのはまた今度にして近い色を
買ってリメイクしようかな。
「すいません。この濃いめの茶色を
30センチください」
「30センチね。
裁縫道具はどうする?」
「このセットになったやつを
お願いします。あと布と同じ
色か近い色の糸もお願いします」
「糸は同じのはないけどこの色が
一番近いけどこれで良いかい?」
「それでお願いします」
「じゃあ、ちょっと待っててね」
布を切ったりして準備してくれるのを
店内を見ながら待つ。
お金の通貨も分かりやすかった。
大体も物は鉄貨か銅貨か銀貨で良いみたい。
大きい買い物とかは金貨とか白金貨が
使われるらしい。
白金貨の上もあった気がしたけど
僕には関係ないから覚えてない。
そして僕の収納に入っていたお金は
金貨10枚、銀貨30枚、銅貨30枚、鉄貨50枚
どんな基準でそんな枚数になったか
分からないけど有り難いから貰っとく。
鉄貨10枚で銅貨1枚
銅貨10枚で銀貨1枚
銀貨10枚で金貨1枚
食事1食が大体鉄貨5枚位らしい。
1日銅貨1枚と鉄貨5枚が食費。
給料は月に大体銀貨5枚から金貨1枚
というのが普通でそれ以上だと
お役所や王宮務めとかそういう
大変そうな仕事の人とかになるそうだ。
異世界もので日本円に換算してるの
あるけど、数学とか苦手だから僕には
無理すぎだからあるがままに覚えた。
そして布は良いとして、裁縫道具一式は
ハサミとか針とか入ってるのもあって
銀貨3枚とめっちゃ高い。
けどずっと使えるし故障とかそういうの
ないっていうのを考えると安いと思う。
そんな事考えてたらお会計準備すんだらしい。
「お待たせしてごめんね。
布が30センチで銅貨1枚と鉄貨2枚
裁縫道具が銀貨3枚
糸が一巻きで銅貨2枚
全部で銀貨3枚と銅貨3枚と鉄貨2枚だけど
いっぱい買ってくれたから鉄貨は
おまけしとくよ!」
「ありがとうございます!
丁度あります。確認お願いします」
「はい!ちょうどいただきました。
またきてね」
「はい!!
またきますねぇ」
おばちゃんに見送られながら店を出た。
鉄貨2枚まけて貰ったのは嬉しい。
鉄貨2枚とかおやつも買えちゃう。
あとはなんだろう?
大体宿舎のを使えるしなぁ。
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