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遊戯の時間 04

もし今回賭けに勝ったとする。 それで解放されたとしても、俺が本当の意味で堕ちるその瞬間まできっとこのお仕置きや躾けという名の遊びをやめる気なんか大神には全く無いだろう。 けど例え生傷が増え続けたとしても、俺は彼奴の言いなりに堕ちる気は更々ない。 とことん抵抗してやる。 ただし....今は水面下で。 自由を拘束されてる今、正面切っての抵抗は自殺行為に等しいことは明白。 だだでさえ命がけの駆け引きをしようとしているんだ。 従順な振りをして乗り切るしか道は残されていない。 お仕置きや躾けと言っても、その本質は俺への嫌がらせ。 つまりは俺で弄ぶのが目的。 だから抵抗しない俺は面白くないからきっと解放する。 それが俺の算段。 今までの経験上、大神は飽きたらすぐ興味が失せる傾向にある。 俺が突っかかるほどに絡んできたが、そうでない時はすぐに何処かへ消えていった。 こいつはそういう奴なのだ。 誰がお前の思い通りになんかに動いてやるもんか。 抗いたい思とう気持ちをグッと胸の奥に抑え、今だけは従順な振りを貫いてやる。 .....つもりだった。

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