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鬼の形相 01

「.....誰だろ、こんな朝早...く.....」 振動する携帯を鞄から取り出し 画面に表示された名前を見て固まる。 バクバクと心臓が今にも飛び出そうなほどに拍動し、 嫌な冷や汗が背中を伝った。 呼び出しは取り損ねて一度切れた。 しかし間を空けてず再び掛かってくる。 「....?天宮...?」 大神に名を呼ばれ我に返る。 「あっ...俺....か、帰っ....」 「ちょ、ちょっ!急にどうし.....っ」 「....っ、帰る!!!!」 「あっおい!!天宮!!?」 慌てて携帯をポッケに突っ込みわたわたと荷物を掴む。 そして自分を呼ぶ声に背を向け部屋を飛び出した。

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