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選択ミス 04
提案という名の決定事項に舌打ちをしながら
ズボンと下着を履き直し、ベルトを締め直す。
このまま逃げれたりなんかしないかな....
なんて甘い考えはすぐに打ち消されて。
逃げる間も無く抱き上げられる。
それも女子の憧れる”お姫様抱っこ”という奴。
恥ずかし過ぎて死ねる。
顔から火が出そう。
「降ろせよ!!!1人で歩ける!!」
「逃げれないかなっていう期待した顔してたからダメ」
「っ!.....そ、そんな顔してな...」
「してた。
てか前も思ったけどお前細すぎだし軽すぎだろ....
何食ってたらそうなるの?女子???」
「煩いな!!!俺は男だ!!!!!」
「はいはい、暴れない暴れない。落として良いなら止めないけど。あ、これ持ってて」
喚く俺をよそに荷物を拾い上げ俺の上に容赦なく乗せる。
言われるままに荷物を抱えると必然的に暴れることは出来なくて。
なんか大神の意のままになってるような気がした。
すごく不満。
ものすごーーーく、不満。
大人しくなった俺を見て大神は満足そうに屋上を後にする。
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