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クラスメイト 01
「.......」
「.......」
「.....なんで教室にいるの?煌」
「....聞くな....何も聞くな.....」
サボるって言ってたのにどんな心境の変化?と聞かれて
俺は耳を塞いで机に伏せる。
クラスの隅っこ、窓側の席。
サボるはずだった俺は最も居たくない場所に座っている。
その理由はただ一つ。
一番会いたくなかった人物と見事に鉢合わせしたからだ。
屋上を去って隠れ場に行こうとしてた、今から数分前。
屋上へ続く階段を下って廊下を歩いていると、生徒会室から彼が出てきた。
教室戻るところ?なんて聞かれていや違います、なんて言えるはずもなく。
頷いたらじゃあ一緒に戻ろっか、なんて言われてしまい。
気づけばズルズルと教室まで戻らざるを得なくなった。
「はぁ.....もっと早く向かっとけばよかった.....」
「会長と鉢合わせしたんじゃ、しょうがないねー」
「まじで、最悪....」
ドンマイ、と笑う友人。
ため息しか出ない。
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