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クラスメイト 03
何か変な勘違いしてないか?とセンサーが働く。
友達としての普通の好きだからな!?と変な納得を解くべく慌てて修正する。
が、果たして修正出来たのか。
よく分からないにこやかな笑顔だけが返ってきた。
「私、ちょっと天宮くんのこと誤解してたみたい」
「はい?」
「怖い怖いって言われてるけど思ったより話しやすいし....面白いね」
もっとそうやってみんなと話せばいいのに、と言われるが首を振る。たかがクラスメイトと馴れ合うのはゴメンだ。
この距離感は変えたくない。
「いや、俺は...別に....」
「みんな、本当は天宮くんと話したがってるよ」
「いやいや、そんなわけ....」
「あるよ?かっこいいって人気だもん」
ナイナイ、あり得ない。と首を振る。
だって俺嫌われてるじゃん。
コソコソ影で噂話してるじゃん。
誰も話しかけてこないじゃん。
怪訝そうな顔向けるじゃん。
俺が近寄ると逃げるじゃん。
それのどこが、話したがってるっていうんだよ。
「みんな、どう接していいか分からないだけだよ」
だから、ね。と何度促されても、俺の意見はそう簡単には変わらない。
仲良いのなんて、湊だけで十分。
お節介なのも湊だけで十分。
うざ絡みしてくるのも湊だ......
いや。
湊と大神、二人いればもう十分だ。十分すぎる。
「....お前、しつこいから。
そーゆー押し付けられんの俺大嫌い」
彼女の中の俺のイメージが変な方向に行く前に睨み返す。
変に干渉されるのは好きじゃない。
放っておいてくれ。
「そ、そんなつもりは....怒らせちゃったならごめん....」
「別に」
睨まれた事にビクッと肩を揺らして俯く彼女から顔を背けて窓の外を見る。
ほら、やっぱそう。
話したいとか言っててもすぐビクついて怯えた顔する。
頬杖をつき、眺めるのは代わり映えしない風景。
早々に飽きて残りの時間は寝て過ごした。
その後、俺が起きるまで彼女から話しかけてくる事はなかった。
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