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契約 01
「......は〜い、時間切れ〜。残念だったな」
「うっせぇ、こんなん勝負でもなんでもねーわ」
最後に持っていった物も正解ではなく、ピピピッと60分を告げるアラーム音が部屋に響き渡る。
はなから公平なゲームなんかじゃなかった。
そう不満を漏らすも時すでに遅し。
「それじゃ、約束通り言うこと聞いてもらうからな。まずはなにも読まずにこれにサインしろ。読むのはその後だ」
分かりきっていた結果に舌打ちをしつつ、体力が完全に底をついた俺はソファに寝転がる。
そんな俺を引っ張り起こして大神がよこしてきたのは紙が2枚とペン、そして薄っぺらい冊子。
「.....だーめーだ、読むなっつったろ」
もうなるようになれ....と諦め半分で紙に目を通そうとするが、それも止められ仕方なしにペンを走らせる。
一体なにが目的なんだ、とモヤモヤしながらサインを終わらせたそのすぐ後。
その目的を俺は一瞬で理解することになる。
こいつが欲しいと俺に要求したものが何だったのかも。
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